【帰国研修員からの便り】 コートジボワール:キタソ・アソウム・ダヴィッド・ミカエルさん(2024年度課題別研修「違法・無報告・無規制(IUU)漁業抑止にかかる政策・対策(B)」に参加)
2025.05.09
自国の大学で水産工学の学位を取得した後、現在は最大都市アビジャンにある漁業局にて内水面養殖部門長として仕事をしています。昨年6月から7月にかけて行われたJICA課題別研修「違法・無報告・無規制(IUU)漁業抑止にかかる政策・対策(B)」コースに、他のアフリカ4か国から訪日した研修員とともに参加しました。
コースでは、講義や現場視察を通じて多くのことを学びましたが、JICAの支援の特徴は、実践的なアプローチに焦点を当てた技術やノウハウの移転であることを強く感じました。また、JICAが各国に対して協力を行う際には、それぞれの国が政策において優先する事項やSDGs(国連で採択された「持続可能な開発目標」)が十分に考慮されていると思います。
日本での滞在期間中は、フランスのパリ近郊にある大学(CYセルジー・パリ大学)で教鞭を取られている方が日仏通訳として全期間同行してくださり、研修はすべてスムーズに進みました。研修を終えてコートジボワールへ帰国した後も、その方とは連絡を取り続けていました。そして日本での経験を学生に伝えてほしいという依頼を受けたことから、フランスに住む親族を訪れる機会を利用して同大学を訪れ、自分自身の日本での経験を学生の皆さんと共有することができました。
そこで私が強調したのは、日本では水産資源を漁業協同組合と行政が協力して管理していること、そしてコートジボワールでも資源管理の仕組みづくりや漁業者の参加を伴った実践が必要であるということです。日本による国際協力の具体例を知ってもらえる貴重な機会を提供できたと考えています。
CYセルジー・パリ大学にて学生へ日本での経験を伝える様子(2025年3月27日)*
漁業者と行政が一体となった水産資源管理の必要性を今後も意識し、自国の発展に向けた取り組みを今後も続けてまいります。
* CYセルジー・パリ大学のウェブサイトにも講義の様子が紹介されています。
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