【インターンレポート】第3回:ポール・ラッシュ祭2025で広がる世界への扉 ーJICAブースの国際交流レポートー
2025.12.11
みなさんこんにちは。JICA横浜研修業務課インターンの近藤です。
今回は、10月18日(土)・19日(日)に山梨県北杜市の清泉寮前広場で開催された「ポール・ラッシュ祭2025」に、JICA山梨デスクとともにブースを出展した際の様子をお届けします。
「ポール・ラッシュ祭」は、”清里開拓の父”と称されるポール・ラッシュ博士の来日を祝う収穫祭です。今年は博士の来日100周年という記念すべき節目にあたり、2019年以来6年ぶりの開催となりました。秋晴れの清里高原には、多くの家族連れや観光客が訪れ、会場は活気に満ちていました。
JICAブースでは、来場者の皆さんが世界の多様な言語や文化を体験できる「世界の言語スタンプラリー」を実施しました。様々な言語を、異文化体験を楽しみながら学べるよう、工夫を凝らした企画です。また、山梨大学に在籍中の長期研修員3名(ケニア・セネガル・ナイジェリア出身)が、それぞれの母国の言語、食文化、民族衣装、伝統的な遊びについて、写真を交えながら英語で紹介。来場者からは「ナイジェリアでは500以上の言語が話されていることに驚いた」「マタツバス乗ってみたい」「チャパティは食べたことがある!」など、驚きや学びに満ちた感想が寄せられました。民族衣装を身にまとった研修員の鮮やかな姿や、笑顔あふれる交流の様子に、「初めて見る!」「とても素敵!」と声をかけてくださる方も多く、国籍や年齢を問わず幅広い来場者に楽しんでいただけたことと思います。北杜市の大柴市長もブースに立ち寄り、ケニア出身研修員によるプレゼンテーションに熱心に耳を傾けてくださいました。
トークショーの様子
また、子ども向けには、研修員の母国語で1から10までの数字を発音してみる「数字クイズ」を実施しました。数字カードにカタカナで読み方を記し、小さなお子さんでも読みやすいよう工夫したことで、初めて耳にするイボ語・ウォロフ語・スワヒリ語でも、子どもたちは元気いっぱいに声を出してチャレンジしていました。研修員が発音のお手本を示し、それを真似して発音するうちに、笑顔と笑い声がブースいっぱいに広がりました。遊び感覚で言語に触れられるこのアクティビティは、異文化の入り口として、多くの子どもたちにとって忘れられない体験になったのではないでしょうか。
数字クイズの様子
インターンとして本イベントに参加し、地域の方々が、普段なかなか触れることのないアフリカの文化に興味を持ち、国際協力や異文化への関心を深めていく様子を、間近でみることができました。こうした取り組みを通じて、異文化交流の促進と相互理解の深化に貢献できたのではないかと感じています。特に、自身の海外旅行の体験談を交えながら研修員の方と楽しそうに会話を弾ませる来場者や、研修員の発音を懸命に真似する子供達の姿から、「言葉や文化の違い」を超えて人と人がつながる力を強く感じました。
さらに、研修員の皆さんにとっても、自国を自分の言葉で紹介し、日本の方々と直接交流することで、新しい気づきを得る時間になったようです。この経験を通じて、国際協力は決して遠い世界の話ではなく、こうした日常の出会いの中から始まることを改めて実感しました。
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