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【実施報告】国際理解教育/開発教育 教員セミナー(基礎編)

2025.12.26

JICA横浜は、2025年12月10日(水)、12月13日(土)の2日間にわたり、教員・教育関係者を対象とした国際理解教育/開発教育教員セミナーを開催しました。当日は、神奈川県内の小中高等学校、特別支援学校から計12名の先生方が参加しました。このセミナーは、国際理解教育と開発教育の指導者としての技術・能力の向上と、参加者同士のネットワークづくりを目的に、毎年実施しています。今回は、2026年1月に予定している「国際理解教育/開発教育教員セミナー(応用編)」に向けた基礎編として行いました。

国際理解教育/開発教育の基本を学ぶ

当日は、かながわ開発教育センター(K-DEC)の小野行雄氏を講師にお迎えしました。
まず、参加者同士で自己紹介ワークを行った後、国際理解教育/開発教育の基本概念について、図式を用いながら丁寧にご説明いただきました。さらに、開発教育の概念にとどまらず、その歴史や手法の紹介等も交えた解説により、参加者の理解が総合的に深まった様子でした。

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スライドを使用しながら説明する小野講師

ワークショップを体験する

次に「個人的なあらそいについて」というワークシートに取り組みました。参加者は、自身の「イラっとした経験、喧嘩した経験」と、それをどう収めたのか、また喧嘩を避けるためにどのような方法が考えられるかを記載しました。その内容をもとに、グループで「戦争が起こる原因」について意見を出し合い、各グループで原因を1つ選び、戦争を未然に防ぐ方法や止める方法を話し合いました。個人の経験からテーマを発展させるグループワークを通して、ワークショップや手法の重要性を実感していただけたようです。

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開発教育の手法についてワークショップを通じて体験!

開発教育の様々な手法

今回のセミナーでは、活発で建設的な対話を引き出すファシリテーション(※1)の手法が紹介されました。最後には、参加者同士で本日の感想や気づきを共有し、セミナーを締めくくりました。
参加者からは、
「講師自らファシリテーターのモデルを示していただき、大変参考になりました」
「高校生がどのように開発教育に取り組んでいるのかも知ることができ、良い勉強になりました」
「なぜ国際理解教育/開発教育とファシリテーションが結びつくのかを、ワークショップを通して体感することができました」
などの感想が寄せられました。
今回の研修を通じて、現在、学校現場で必要とされている「答えのない課題について考えさせること」を体感していただけたと思います。参加された皆さんが、本研修での学びや気づきを今後の授業等で活かしてくださることを期待しています。

(※1)ファシリテーション(facilitation)とは、人々の活動が容易にできるよう支援し、うまくことが運ぶよう舵取りすること。集団による問題解決、アイデア創造、教育、学習等、あらゆる知識創造活動を支援し促進していく働きを意味します。

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