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【実施報告】国際理解教育/開発教育 教員セミナー(基礎編)

2026.07.13

7月4日、JICA 横浜にて「国際理解教育/開発教育 教員セミナー(基礎編)」を開催しました。神奈川県・山梨県・東京都内の先生など、27名にご参加いただきました。本セミナーは、国際理解教育/開発教育の指導者としての技術・能力の向上を図ることや参加者同士のネットワークの構築をねらいとして、毎年開催しています。

今回は、「国際理解教育/開発教育入門 ~講義・ワークショップ体験・対話~」をテーマとして、国際理解教育/開発教育の基礎(歴史・目標・方法)について学ぶ基調講演、そして2つのワークショップ体験の二部構成で開催しました。

国際理解教育/開発教育の基礎を学ぶ

午前中は、かながわ開発教育センター(K-DEC)代表の山西優二氏(早稲田大学名誉教授)より、国際理解教育/開発教育の歴史・目標・方法についての基調講演をいただきました。講演の冒頭で「20世紀に比べて21世紀は、より平和な世紀になる」というお題のもと、「そう思う」「まあそう思う」「あまりそう思わない」「全くそう思わない」の4択でセミナールームの四隅に移動するワークがありました。数名への「なぜそう考える?」というインタビューを通じて、参加者の皆さんの熱い思いが共有され場が和みました。

講演では、国際理解教育/開発教育の基礎についての丁寧な解説と参加者からの多くの質問によって90分が短く感じられました。

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山西優二氏のワークの様子

参加者からは、「国際理解教育と開発教育の概念について自分の中で少しはっきりした気がします」「部屋の四隅に分かれるワークを教室で早速やってみようと思います」などの声が寄せられ、理論にとどまらず実践のヒントも得られた様子でした。

ワークショップ体験①「ネパール タルー族の家族ゲーム」

午後は、まず特定非営利活動法人 地球の木によるワークショップが実施されました。講師として乳井京子氏と磯野昌子氏をお迎えしました。

「識字がもたらすもの」について、ワークショップを通じて参加者に考えていただく内容で、とても楽しくわかりやすいものでした。同団体によるネパールでの長年の活動報告やネパールの紹介のおかげもあり、参加者はネパールの世界に入り込んでいました。ワークショップではネパールの少数民族であるタルー族の家族のメンバーになりきって演じました。グループごとに配られた家族の事情を、それぞれの役割に沿って発表する際には、どのグループも演技力抜群で、講師のお二人も感激されていました。

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ネパールの家族になり切って話し合いをしている様子

参加者からは「勤務校にネパールの生徒が多いのでもっともっと知りたいと思った」「文字が読める・書けること、安全な現在の生活が送れていることは当たり前ではないということに気づきました」「児童に新たな気づきがうまれるように工夫されていて面白かった」「なぜ学びが必要なのか、学校で学ぶことの意義、を問う事ができそう」などの声があり、ワークショップを体験したからこその気づきが共有されました。

ワークショップ体験②「開発と環境」

続いて、山梨県中学校教諭である深澤歩未氏より、オリジナルのワークショップが実施されました。アマゾン地域に住む住民を演じながら、地域の開発と環境保全というジレンマに向き合う「会議」を行い、多様な視点で話し合う意義や、対話することの重要性、そして、ものごとを「語れる人」になってほしいという深澤氏のメッセージを体験的に学ぶことができたようです。

また、深澤氏は、JICA教師海外研修に参加した経験から、教材やワークの作り方のヒントについてもお話しされ、同じ教員として共感いた参加者も多かったようです。

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「開発と環境」ワークの振り返りの様子

参加者からは、「今日の最大の収穫は、深澤先生がおっしゃっていたワークショップの作り方です。『何を教えるかではなく、何を残すか。そして、そのめあて・ゴールに向かえるように、考えさせるようにする』」「ワークショップを通して、自分の中に当事者意識を持ってアマゾンの地域に起こること、メリットとデメリットを考えながら対話することができました」「こんなにも、外から見つめた場合と、自分ごととして捉えるとでは全然違うということに驚かされました」などの振り返りがありました。

今日の学びを実践へ

終盤の30分間で当日の振り返りを行いました。全員がワークシートに①本日の最大の収穫 ②やってみる!③同僚に共有する!④もっと知りたい/深めたい の4項目を記入したタイミングで、ファシリテーターから「それではシートを回収します」との声掛けがありました。ところが、すぐに「回収はしませんので、ぜひグループ内で共有し合ってください。」との声掛けが続きました。
実は、ワークシートに記入した内容を回収して終える授業と、個々の考えを共有して終える授業の違いを体感していただくことがねらいでした。ハッとした表情を見せる方も多く、同時にホッとしているような雰囲気にもなっていました。

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振り返りワークシート

「『語る』と『話す』の違いが収穫だった」「ねらいを明確にした授業づくりをやってみる」「振り返りの大切さを同僚に伝えたい」「情念が動くとはどのようなことかをもっと知りたい」などの振り返りがありました。
ご参加いただいた皆さんが、本セミナーでの学びや気づきを今後の授業などで実践されることを期待しています。


本セミナーの応用編は、12月から1月頃の開催を予定しています。
詳細につきましては、今後JICA横浜ホームページに掲載予定のご案内をご確認ください。

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