【実施報告】開発途上国の課題 あなたならどう解決する? JICA海外協力隊1日体験プログラム ~世界の課題に向き合い、新しい自分に出会う1日~
2026.08.25
7月30日(木)、JICA横浜で高校生向け国際協力実体験プログラム
「開発途上国の課題 あなたならどう解決する? JICA海外協力隊1日体験プログラム~世界の課題に向き合い、新しい自分に出会う1日~」が実施され、神奈川県・山梨県内の高校生48名が参加しました。
本プログラムは、JICA横浜が高校生を対象に実施しているもので、「自分がJICA海外協力隊員だったら」という視点から国際協力の現場を模擬体験し、課題解決について考える機会を提供するものです。これにより、国際協力への関心を高めるとともに、世界が抱える課題を主体的に学ぶ姿勢を育むことを目的としています。
また、3月19日から横浜・上瀬谷 で開催される GREEN×EXPO 2027への関心を高めることも目的の一つとしており、開発途上国における環境保全や廃棄物処理の課題を題材に、人と自然の調和や持続可能な社会の実現について理解を深めました。さらに、環境教育で活動したJICA海外協力隊員の体験談を通して開発途上国の現状を学び、その解決に向けたアクションプランについて考えました。
開会(所長挨拶)
JICA海外協力隊員としてモザンビークで活動された関朱美さん、コロンビアで活動された木村沙衣さんを講師として迎え、参加高校生はJICA海外協力隊員として派遣されたという設定のもと、配布された要望調査票や元隊員によるプレゼンテーションを参考にしながら、派遣先が抱える課題の分析に取り組みました。各班では、「わかっていること」「予想される原因」「配属先の困りごと」「一番重要な課題」「関係者」の5つの視点を用いて情報を整理し、元隊員への質問機会を活用しながら、現地の実情を踏まえた分析を進める姿勢が見られました。
体験ワーク①
午前中のワークで整理した課題を基に、参加者はJICA海外協力隊員の立場から課題解決策と具体的な活動内容の検討に取り組みました。配属先の強みや活用できる資源、協力が期待できる関係者について整理しながら、最も重要な課題に対してどのようなアプローチが有効かを班ごとに議論する姿が見られました。また、限られた質問機会を活用し、現地の状況や関係者の役割について理解を深めながら議論を進めていました。課題解決には多様な関係者との連携が欠かせないことや、地域が持つ資源や強みを生かすことの重要性を学びながら、具体的な解決策を考えていました。
体験ワーク②
モザンビークおよびコロンビアの各グループに分かれ、班ごとに体験ワーク①で整理した村の課題を説明した後、体験ワーク②で検討した解決策や具体的な活動内容を発表しました。発表では、教育、文化・宗教、地域活性化など様々な切り口から課題解決策が提案され、地域資源の活用や住民参加の重要性を意識した内容が多く見られました。また、発表後には元隊員からの助言もあり、自分たちの考えを客観的に振り返る機会となりました。
全体発表では、「自分にはなかった視点に気づけた」「同じ情報からでも異なる考え方が生まれることが分かった」など、多様な視点の重要性に関する意見が挙げられていました。また、JICA海外協力隊員のやりがいとして「現地の人々と一緒に課題解決に取り組めること」「自分の活動が誰かの役に立つこと」を挙げる一方で、「言語や文化の違いへの対応」「思うように物事が進まないこと」といった困難についても考察していました。特に他校の生徒との対話を通じて、多様な意見や視点に触れることができた点は大きかったようです。JICA海外協力隊活動の意義だけでなく、現地で活動することの難しさについても現実的に捉えており、国際協力への理解がより深まったのではないでしょうか。
全体発表
JICA横浜では、次世代を担う高校生が将来的に世界の課題解決に貢献するため、自ら考え、行動するきっかけづくりを支援しています。本プログラムでは、自身がJICA海外協力隊員になったつもりで、様々な立場の意見に悩み、解決策を考える過程を体験することで、国際協力のやりがいや難しさを実感してもらうことを目指しました。今後とも、JICA横浜は国際協力人材の育成のため、様々な活動を実施していきます。