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【実施報告】日本×エジプト 未来を創る教育の挑戦に学ぶ「2022年度教師海外研修(教育行政コース)事後研修」

2023年1月20日

エジプト小学校での授業風景

1月13日(金曜日)に、2022年度 JICA教師海外研修(教育行政コース)事後研修をJICA市ヶ谷ビルで実施しました。

本研修は、全国の校長、教頭職や教育委員会の指導主事15名が2022年12月23日(金曜日)から12月30日(金曜日)にエジプト・アラブ共和国(以下、「エジプト」)を訪問した事後研修です。

エジプトでは、JICAが協力している「日本式教育の現場」をはじめとする学校や教育関係の施設を主に訪問しました。
現地の教員や子どもとの交流を通じてさまざまな気づきを得た先生がた。事後研修は、日本各地からの再会を喜び合い、和気あいあいとした雰囲気で始まりました。
その様子をJICAインターンの大谷と宮崎がレポートします!

エジプトでの研修を経て、変化した自分自身を見つめる

研修前後の自分自身の変化は?

事前研修に参加したときの自分、エジプト研修中の自分、事後研修に参加している今の自分 — 事後研修では、エジプトに行く前とその後の自分が「エジプト研修を経てどう変わったのか」を共有します。

「エジプトはまさに未知の国だった。車のクラクションの多さには辟易したけれど、信号がないためクラクションを鳴らさないと危険だという話を聞いてはっとした。表面的なところで文化を判断せず、想像力を働かせ、多様性を受け入れることの大切さをひしひしと感じている」「エジプトの子どもたちの授業中のきらきらした眼を見て、『ワクワクする』『楽しい』授業を目指したいと思い直した」「日本でも、ヒジャブで頭や体を覆った女性などムスリムの方のことがより目に留まるようになった」など、帰国後の変化はまさに十人十色!

異文化に直面した先生がたが(初めての海外を経験した先生も!)共有するそれぞれの「変化」に、皆さんうなずいていました。 

“Tokkatsu”は何のため?エジプトの教育現場で初めて気づいたこと

お決まりの「J」ポーズでパシャリ!

特別活動 — 通称「特活」とは、学級会や日直、掃除当番など、児童、生徒による活動のことで、日本の教育の特徴の一つとなっています。JICAは、エジプトの教育の質を向上させるべく、2021年度から日本式教育“Tokkatsu”の導入を推進してきました。

エジプトの小学校で子どもたちに“Tokkatsu”の感想を聞いてみると・・・
「友だちのことをよく知ることができるから、学級会が大好き!」「自分が日直の日は周囲に気を配ってエネルギーを使うけれど、責任を果たせたときに満足感がある」「普段学校で掃除するから、家でも掃除するようになった。街のゴミも気になるようになった」など前向きな感想がありました。

ある参加者は、「大人になっても身の回りの整理整頓ができたり、集団の中で自分の役割を全うしたり、少数派の意見も受け入れながら議論ができたりするのは、子どもの頃に教室で身につけたから。日本では当たり前のように特活をやってきたが、そこに大きな意義があることにエジプトに来て初めて気づいた」と話していました。

今回の研修に参加したのは、学校管理職や教育行政に携わる先生がたです。
「特活」の意義が教室の児童、生徒に伝わるためには、まずは教壇に立つ教員が「特活」について改めて考える必要があると再認識し、今後地域や学校で今回の経験を伝えていくことが期待されています。

1月25日(水曜日)オンライン報告会開催!

お気軽にご参加ください!

事後研修での議論を踏まえ、1月25日(水曜日)16時から18時にオンライン報告会を実施します。
ぜひ多くのかたに、世界で日本の教育がおこなわれていることを知っていただき、日本の教育をさらに見つめ直す一歩となれば幸いです!

研修に参加した先生がたは、「挑戦すること、体験すること、世界の教育を知ることの素晴らしさ」「世界の教育を知ったからこそ見えてきた、日本の教育の利点や改善点」など、現地の臨場感あふれる報告を行う予定です。

オンラインでの実施ですのでどこからでも参加いただけます。ご希望の方は以下の関連リンクからお申込みください! 
※終了しました。

(JICA広報部地球ひろば推進課 インターンシップ:大谷理香、宮崎雅)

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