2012年度 −研修員の帰国後の活躍−「タイ障がい者支援制度」

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研修の成果を生かし、タイでバリアフリーの街づくりに貢献しているジョブさん

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ジョブさんが改修を手掛けたワットクロンヌン寺

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お寺に設置されたスロープ

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手すりも設置されました

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障がい者用トイレ

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障がい者にも優しい造りになっています

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日本のごみ分別をまねたごみ箱の設置

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上司もジョブさんの活躍を喜んでいます!

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表彰式にて。
奥・左から2番目がジョブさん

【研修】
年度:2012年度
研修名:青年研修 障がい者支援制度
参加国:タイ
研修期間:2012年10月1日から10月18日
研修員数:15人
研修受託先:NPO法人リハビリテーション分野の国際協力の会(福井県)

【注目の研修員】
研修員名:Mr. SAWANGJAROEN Choomket(通称:ジョブさん)
所属先:タマサート大学 建築・設計学部 講師

2012年10月1日から10月18日の18日間、日本の障がい者支援制度について学ぶため、タイから15名の研修員が来日しました。タイの社会福祉関連行政を担う"人間の安全と社会開発省"所属の社会開発オフィサー、ソーシャルワーカー、国立福祉施設の社会開発オフィサー、障がい者福祉関連NGO団体職員、大学講師など、障がい者福祉に関わるさまざまな人材が福井県で学びました。そして、福井県で学んだことを自国で各自の活動にどのように生かすのかを研修最終日に発表しました。

そして2013年3月2日から3月8日、研修受託先であるNPO法人リハビリテーション分野の国際協力の会の代表者、小林明子先生(福井県立大学看護福祉学部社会福祉学科 教授)がJICAの「海外プログラム」制度を利用し、帰国した研修員の活動視察に行きました。

各研修員とも、福井県での経験を生かし活動していましたが、その中でも特に素晴らしい功績を上げたMr. SAWANGJAROEN Choomket(通称:ジョブさん)の活動を取り上げます。

大学の建築・設計学部の講師であるジョブさんは、帰国後、福井で学んだバリアフリーの街づくりの視点で、パトゥンタニ県ランシット区の人々がよく利用するお寺(ワットクロンヌン寺)を改修しました。地域の住民と話し合いながら、高齢者や障がい者が使いやすいように、スロープと手すりの設置、障がい者トイレの設置、車いす駐車場の設置などを行い、ランシット区長および高齢者福祉開発研究所から表彰を受けました。
そしてその実践を高く評価され、首相官邸のバリアフリー化のための設計を依頼されました!この取り組みに関して、タイではテレビで大きく報道されました。その番組をYouTubeでご覧いただけます。12分20秒あたりからジョブさんの活躍が見られます!

研修員は必ずしも英語が堪能なわけではなく、言語の問題もあり、帰国後、なかなか頻繁に連絡を取れないという事情があります。このような帰国研修員の活躍を取りこぼさないためにも、JICA在外事務所−JICA国内機関−研修受託先が連携を強化して、フォローアップする体制を整えるべきだとあらためて感じました。