所長挨拶

【画像】

JICA北陸のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。

2021年4月から所長に就任しました米山芳春と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

北陸で勤務するのは今回初めてとなりますが、この地域は、歴史や伝統文化が息づき、豊かな自然と海山の幸に恵まれた魅力のある地域だと感じています。国内トップレベルの教育、女性活躍に向けた取り組み、暮らしやすさなどが内外から高く評価されており、「幸福度ランキング」でも上位を占める特色のある地域と理解しております。

また、北陸3県の自治体、大学、民間企業、NGO等の中には、ものづくりや農林水産業、環境、観光、教育など様々な分野で、世界に誇れる卓越した技術やノウハウを有しているところも多いと伺っております。JICAは、そのような優れた技術・ノウハウを持つ多様なパートナーと協力して、開発途上国が抱える様々な課題の解決に取り組んでいきますが、併せてこの地域の魅力や特色も、世界に向けて発信していきたいと思います。

一方、北陸3県においても、人口減少や高齢化、地方創生、外国人材の受入や多文化共生など、多くの課題に直面していると認識しています。JICAが開発途上国での事業を通じて培った経験や人材ネットワークは、そのような地域のニーズに対しても貢献できると考えています。例えば、JICA海外協力隊の経験者の中には、途上国での経験を活かして、行政やコミュニティなどで素晴らしい取り組みをされている方もいらっしゃいます。

JICAの組織ビジョンは「信頼で世界をつなぐ」です。そのビジョンの下、JICA北陸は、北陸と世界を信頼でつなぐ結節点の役割を果たしていきます。世界から日本が信頼されるためには、海外での事業展開だけでなく、外国人材受入等で生じる国内の問題にも真摯に向き合う必要があると思います。JICA北陸では、関係団体とともに、留学生や研修員(生)、技能実習生、日系人等、多様な形態で来日している在留外国人の皆さんが抱える課題にも取り組み、北陸と世界の信頼の絆を一層深めていけるよう努める所存です。

私の前任地は、東南アジアのラオスでしたが、駐在期間中、日本での留学や研修/実習の経験を持つ多くのラオス人とお会いしました。大臣になり国の政策決定に携わる元留学生、地方の山間の村で新しい農業にチャレンジする元技能実習生、また、福井県若狭町の企業で木材加工技術を学んだ若者達が、人材育成や地域の産業振興のために活躍している姿も目にしました。いずれの皆さんも、日本での経験を生かすとともに、日本に信頼を寄せ、日本とラオスの架け橋になりたいとの強い意志を持っていたのが印象的です。そのような日本ファンを、さらには北陸ファンを、これからも世界中に増やしていきたいですね。

皆様の中にも、国際協力や多文化共生、そしてSDGs(持続可能な開発目標)など、グローバルな課題/地域の課題に関心を持っている方は多いのではないでしょうか?今は新型コロナウイルスのまん延により困難と制約が多い毎日ですが、10年~20年先を見据えて、世界と北陸が共に明るい未来を築いていけるよう、皆様と一緒に取り組んでいきたいと思います。

皆様のご来訪・ご相談をお待ちしております。どうぞお気軽にお問合せください。

JICA北陸
所長 米山 芳春