福井県:清明国際交流クラブの勉強会にて、出前講座を実施!

2020年12月11日

見つめよう、世界と福井。

出前講座の様子

10月11日(日)清明国際交流クラブからの依頼を受け、出前講座を実施しました。清明国際交流クラブでは、地域のイベントへのブース出展や、外国人講師などによる学校や公民館での文化紹介など、地域の多文化共生を目指した幅広い活動を行っているそうです。今年はコロナ禍のため、同クラブでの勉強会として出前講座のご依頼をいただきました。講師はJICA福井デスクの竹本国際協力推進員が担当しました。

講座では、まずJICA事業について紹介し、講師が青年海外協力隊として活動していた西アフリカのセネガルでの体験談を話しました。日本から遠く離れたアフリカのイメージを参加者に聞いてみると……「貧困、乾燥した気候、豊かな自然、裸足で駆け回る子どもたち」などの答えが。それらでは、実際どんな国なのでしょうか?講座では、参加者から出たアフリカのイメージもキーワードに含めながら、写真とともにセネガルの紹介をしさせていただきました。 また、日本ではセネガルのたこを輸入していること、セネガルの国技が相撲であることなどを伝えると、遠いアフリカの国と日本の繋がりや共通点があることに親近感を持たれた方もいらっしゃったようです。

活動体験談では、実際に竹本講師がマイノリティマイノリティであることを実感した体験 遭遇した場面を2つ紹介し、「こんな場面に遭遇したときどんな気持ちになりますか?」と質問しさせていただきました。参加者の方にはも、言葉も文化も違う環境の中で自分がマイノリティーマイノリティとな存在になった状況を想像してもらい、その時のカルチャーショックの疑似体験を通して自分の気持ちと向きってみるという体験をしていただく場となりました。福井県内の外国人住民も、もしかするとこのような気持ちを抱えている人もいるかもしれないということを、実際に感じ取っていただけたのではないかと思います。

福井県の外国人に目を向けて

前半は、セネガルに焦点を当てた内容でしたが、後半は、身近な話題として、福井県に目を向け、福井県の在住外国人を取り巻く状況について話しました。福井県内の在住外国人の中でも特にブラジル国籍の方が多いことや、在留資格も様々であり、それぞれが向き合う課題も異なることなどを紹介しさせていただきました。

具体的な例として、また今回は、竹本の知人であり、福井県で実際に生活しているイスラム教徒のセネガル人が、実際にどんなことに困ったかを紹介させていただき、「なぜこのトラブルが起きたのか?」「問題解決のために私たちにできることは何か?」というテーマのもと、参加者同士で意見交換を行いました。普段から勉強会を実施されているというクラブの皆様は熱心に参加してくださり、とても活発な意見交換の場となりました。

~~参加者からは以下のような感想をいただきました!~~
・セネガルという国のこと(文化・言葉・人々の暮らし等)が少しですが理解できました。世界での不公平に驚愕し、知らないでいることのこわさを感じました。
・聴講した私達は、JICAの活動を広く知ってもらうために努力をしたいです。機会があれば、今回の内容を子ども達にも伝えたいと思いました。   
・普段の生活では、世界のことはかけ離れたものにとらえがちですが、今年はコロナで「世界は繫がっている」ことを意識せずにはいられない状況になりました。経済・温暖化など、一国では解決できない問題が多々ある中で世界を意識する重要性に改めて気づかされました。
・聴講者全員が参加できるように聴講者同士が話し合う時間があったりクイズをしたり、講座の内容や構成などが工夫されており大変有意義な時間を過ごすことができた。

皆さまの学校や地域で出前講座をぜひご検討ください!

JICAの出前講座は学校教育の現場をはじめ、このような一般の方向けの勉強会の場でも活用いただけます。講座の内容もさまざまで、異文化理解、開発途上国での体験談、キャリア教育、SDGs(持続可能な開発目標)、ワークショップなど、皆様からのご要望に応じてアレンジすることができます。まずはお気軽にJICA北陸までご相談ください♪