【JICA研修員】バングラデシュ人のモストファさんが金沢工業大学修士課程を修了

2021年3月11日

左から菊地所長、モストファさん、藤井職員

日本での2年間を振り返るモストファさん

菊地所長からエールが送られました

修了証書授与

JICAの長期研修員として橋梁維持管理の研究を行っていたモハメド・ゴラム・モストファさんが、金沢工業大学修士課程を修了しました。母国バングラデシュへの帰国前に、JICA北陸で修了証書授与式を行いました。

金沢工業大学のきめ細かな指導にとても感謝していたモストファさん。バングラデシュでは、道路の維持管理はある程度ノウハウが蓄積されているものの橋についてはまだ課題が残っているそうです。海側の土壌は水分が多くて柔らかく、基礎工事は地下の深いところまでくい打ちを行わなければならず、新規工事は大変で、また多額な予算が必要になります。そのため、既存の橋の維持管理はとても重要で、橋の状況をチェックするためのデータ分析や耐久性の予測は不可欠です。足を延ばして日本各地を訪れ、名古屋大学や岐阜大学の博物館で橋の展示を見たのがとても印象的だったとか。

プライベートでは2人のこどもたちにせがまれて、よく近所の公園に遊びに行ったそうです。バングラデシュは都市部にあまり公園がないらしく、日本ではリフレッシュしながら勉学に励んだ様子が伝わってきました。

バングラデシュ人の友人も十数名できて、毎週のように会ったり、ハラルフード(イスラム教式の食べ物)を買いに「業務スーパー」に行ったりしたそうです。

修了証書授与では、深々とお辞儀をしてから両手でしっかりと受け取ったモストファさん。「すっかり日本人だね!」とJICAスタッフからも声が上がりました。帰国後は、所属元のバングラデシュ道路交通・橋梁省に戻って働きます。これからも日本やJICAとつながっていきたいと話してくれました。

(文責:JICA北陸 野吾奈穂子)