紅井万里絵隊員(派遣国:グアテマラ/職種:栄養士)「栄養指導を通して、子どもと母親の支援を!」

2022年5月2日

【表敬時の紅井隊員】言葉に決意があふれ出る

JICA海外協力隊グアテマラ派遣の紅井万里絵隊員(富山県氷見市出身)が、4月13日に富山県副知事を、15日には氷見市長を表敬訪問し、出発前の抱負を述べました。管理栄養士として医療に携わってきた紅井隊員は、グアテマラのトトニカパン県にある県の農牧食糧省に配属され、子どもや母親に対して効果的な栄養改善アプローチを考えていく活動に取り組みます。

紅井隊員の活動への抱負 

【富山県表敬】左からJICA北陸米山所長、富山県 横田副知事、紅井隊員、富山県青年海外協力隊を育てる会 五十嵐副会長(富山県議会議員)、青年海外協力隊富山OB会竹中会長

紅井隊員は2年間派遣を待ちました。待機期間中は、老人保健施設に管理栄養士として勤務し、施設での感染症対策の取り組みからたくさんの実践的な学びがあったそうです。「日本でも見られることですが、グアテマラでは栄養不足と肥満の両方が栄養不良として問題になっています。子どもたちとそれを育む母体の段階から支援が必要です。」と抱負を述べていました。

紅井隊員への激励の言葉

【氷見市表敬】左から林市長、紅井隊員

〈富山県 横田副知事〉
 海外に行ったら日本の代表ということで活動されると思うのですが、海外は生活環境も文化も日本と違い、色んな苦労があるかと思いますが紅井隊員の将来の成長の糧にしていただければと思います。経済的な豊かさだけではなく、みんながやりたいことができるとか、精神的にも肉体的にも満たされた状態で生活することが重要であります。まさに国際協力ということで、青年海外協力隊に参加されて自分の経験を生かして仕事をされることがWell-beingを体現されていくことだと思いますし、ぜひ現地のWell-beingを上げていくように、尽力いただけると嬉しいです。

〈氷見市 林市長〉
管理栄養士の資格を生かして、栄養指導や栄養調査それから小学校の給食プロジェクトに従事されると伺っております。グアテマラにおいては5歳未満の子どもの約半数近くが慢性的な栄養不良で、食習慣の改善や食に関する知識の提供等、現地の生活改善普及員と協力して活動していくということで大変なお仕事だろうと思います。けれども、これまでの経験・知識を生かして大いに、活躍していただきたいと思います。私もJICA専門家としてインドネシアへ2年間、渡航した経験があります。海外に出て、まず直面することは、習慣や食べ物の違いに対する異文化理解です。郷に入れば郷に従えといいますように、特に青年海外協力隊の場合は地域に密着した活動をされますので、文化の違いに戸惑うこともあると思いますが、まずはお体にお気をつけてください。

富山こそこそ裏話-紅井隊員と富山県横田副知事の歓談の様子を紹介します-

横田副知事

紅井隊員

横田:グアテマラへの派遣は希望でしたか。
紅井:応募段階で第三希望まで記載でき、第三希望に書いていました。
横田:スペイン語圏内から派遣国を選びましたか?
紅井:大学の時、スペイン語を学んでいたので、スペイン語圏から選びました。
横田:管理栄養士の資格も大学で取得なされたのですか?
紅井:大学の専攻は栄養と関係なく、国際関係論や開発環境学を学びました。大学4年生の時に、栄養士の勉強をしたいと思い、卒業後に専門学校に入り直しました。
横田:生活の基盤である食を学ぶことは、大事なことですよね。
紅井:赤ん坊のもっと前、母体の頃から、人生の終わりを迎えられるその時まで、支援できる仕事って何かなと大学時代の時にすごく考えて、自分は食べることが好きだったのですが、より体の中で起こっていることに興味を持つようになりました。
横田:JICA海外協力隊に行きたいと思っていたのはいつですか。
紅井:さかのぼれば、中学生の頃から存在は知っていて、一番のきっかけは祖母がプレゼントでくれた絵本です。その絵本は日本語と英語で物語を紡いでいて、飢餓問題を扱った絵本でした。それが強く印象に残っていました。
横田:向こうの職場の人とはオンラインでお会いしたことはありますか?
紅井:まだお会いしたことは無く、また私が派遣される農牧食糧省トトニカパン県事務所では、JICA海外協力隊の受け入れが初めてで、積極的に自分をアピールしていきます。

紅井隊員のグアテマラでの活動をJICA北陸一同応援しています。

(ボランティア事業班 山崎)