アフガニスタン向け無償資金協力贈与契約の締結:UNICEFとの連携により更なる感染症予防の強化に貢献
2024.05.14
国際協力機構(JICA)は、5月14日、国連児童基金(UNICEF)との間で、アフガニスタン・イスラム共和国向け「小児感染症予防計画(UNICEF連携)」を対象として10億5,400万円を限度とする無償資金協力の贈与契約(Grant Agreement: G/A)を締結しました。
本事業は、アフガニスタンにおける各種感染症の定期予防接種とポリオワクチン接種キャンペーンに必要となるワクチンの調達や品質管理等を支援することにより、着実なワクチン接種活動の実施を図り、子どもと女性の感染症予防に寄与するものです。SDGsゴール3(すべての人に健康と福祉を)に貢献します。
署名式の様子
アフガニスタンは、不安定な国内情勢や、保健施設までのアクセスが容易でないこと、保健医療サービスの質の低さ、医療従事者の不足等の複合的な理由により、世界でも新生児や乳幼児、妊産婦の死亡率が高い国の一つです。全てのワクチン接種を完了している12~23か月児は約36.6%のみに留まっており(UNICEF、2022-23)、子どもの感染症の発症及び感染拡大の予防のために、全国的なワクチン接種率の向上が求められています。また、2023年のポリオ発症報告は6件と低水準に抑えられていますが、アフガニスタンは、世界で残り2ヶ国(注)となった野生株ポリオウイルス常在国の一つであり、ポリオ撲滅に向けた取り組みを着実に進める必要があります。
本事業による定期予防接種を通して、1歳未満の乳児に対する結核(約77万人)、ポリオワクチン(同)、麻疹ワクチン(約54万人)、B型肝炎ワクチン(約38万人)の接種、および妊娠可能な年齢層の女性に対する破傷風・ジフテリアワクチン(約171万人)の接種が可能となります。また、定期予防接種に加えて、1歳未満の乳児約471万人に対するポリオワクチン接種キャンペーンの実施を支援することで、ポリオ撲滅を目指す国際社会の取り組みに貢献します。
(注)2024年4月時点で、アフガニスタン、パキスタンの2ヶ国。
案件の詳細は以下のとおりです。
国名 | アフガニスタン・イスラム共和国 |
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案件名 | 小児感染症予防計画(UNICEF連携) (The Project for Infectious Diseases Prevention for Children) |
供与限度額 | 10億5,400万円 |
実施予定期間 | 12ヵ月 |
実施機関 | UNICEF |
対象地域 | アフガニスタン全土 |
具体的事業内容(予定) | ① 機材調達 ポリオ、結核、麻疹、B型肝炎、破傷風・ジフテリアのワクチン、注射器及び注射針回収容器等の調達 ② ソフトコンポーネント ワクチン品質管理等の技術支援 |
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