フィリピン向け円借款貸付契約の調印:フィリピン沿岸警備隊の海上安全対応能力の一層の強化に貢献



2024.06.11
国際協力機構(JICA)は、6月10日、フィリピン共和国の首都マニラにて、同国政府との間で「フィリピン沿岸警備隊海上安全対応能力強化事業(フェーズIII)」を対象とした643億8,000万円を限度とする円借款貸付契約(Loan Agreement: L/A)に調印しました。
本事業は、フィリピン沿岸警備隊(PCG)が使用する97メートル級多目的船5隻を整備するものです。フィリピン沿岸域内での海難救助や海上法執行等の業務を迅速かつ適切に実施するための能力向上を目的とし、SDGs(持続可能な開発目標)のゴール9「産業と技術革新の基盤を作ろう」、14「海の豊かさを守ろう」、16「平和と公平をすべての人に」に貢献します。
なお、本事業に対する円借款には本邦技術活用条件(STEP)(注)が適用され、日本の造船技術の活用が期待されます。
署名式の様子
(注)Special Terms for Economic Partnershipの略。わが国の優れた技術やノウハウを活用した途上国への技術移転を通じて、わが国の「顔の見える援助」を促進するために創設された円借款の供与条件。主契約は日本タイド、下請けは一般アンタイド。なお、主契約者は、本邦企業、海外に存する本邦企業の子会社、本邦企業と借入国との共同企業体(JV。本邦企業がリードパートナー)のいずれかであることが必要。また、一定の条件下において、本邦企業と本邦企業の持分法適用会社とのJV(本邦企業がリードパートナー)も主契約者となることが可能。
事業の詳細は以下のとおりです。
案件名 | 借款金額 (百万円) |
金利(%/年) | 償還期間 (年) |
据置期間 (年) |
調達条件 | |
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本体 | コンサルティング・サービス | |||||
フィリピン沿岸警備隊海上安全対応能力強化事業(フェーズIII) (Maritime Safety Capability Improvement Project for the Philippine Coast Guard (Phase III)) |
64,380 | 0.30 | 0.20 | 40 | 10 | 日本タイド |
事業の完成予定時期: 2028年12月(5隻目の多目的船のPCGへの引き渡しをもって事業完成)
本事業に関する情報は、下記窓口にお問い合わせください。
JICAフィリピン事務所 経済成長班
(Contact Point for Economic Growth Section, JICA Philippines Office,)
住所:40th Floor, Yuchengco Tower, RCBC Plaza, 6819 Ayala Avenue, Makati City, Philippines
TEL:+63-2-889-7119
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