JICAチェア第一号!ブルガリアのソフィア大学にてオンライン講座が開講!

掲載日:2020.10.20

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概要

2020年10月20日(火)、ブルガリアのソフィア大学でJICAチェア(JICA日本研究講座設立支援事業)の第一号案件として、ソフィア大学、在ブルガリア日本国大使館、JICAの協力の下、日本の開発経験を学ぶ短期集中講座が開講しました。

冒頭、奈良平博史大使による開会挨拶の後、JICA北岡伸一理事長からの基調講演(ビデオメッセージ)、青山温子名古屋大学名誉教授・名古屋学芸大学特任教授による特別講義を行いました。ソフィア大学・日本研究学科の学生約70名が参加し、日本への理解を深めるとともに、今後の講座への期待を膨らませました。本講座は、2020年12月まで、特別講義を含めて全9回の講義から成る予定です。

背景・目的

JICAは、開発途上国の各分野で将来のリーダーとなる人材を育成すべく、本邦の大学と連携し、2018年から「JICA開発大学院連携プログラム」を実施しています。この一環として、海外のトップクラスの大学等を対象に、日本の開発経験を学ぶ機会を国外にも広げることを目的とした「日本研究」の講座設立支援を行うプログラム「JICAチェア」を新たに開始しました。

今回、「JICAチェア」の記念すべき最初のプログラムとして、ブルガリアのソフィア大学での短期集中講座を開講しました。

日本政府・JICAは、西バルカン協力イニシアティブの下、ブルガリア等の周辺国と連携して西バルカン地域に対する協力を行っています。今後もブルガリアと西バルカン地域全体の持続的な発展を目指した協力関係を維持し、日本の開発経験を学ぶ機会提供に取り組んでいきます。これらを通じて、将来的に同地域での知日派・親日派の涵養につながることを期待しています。

内容

本短期集中講座は、昨年JICAと放送大学が共同で制作したビデオ教材「日本の近代化を知る7章」を用いてソフィア大学の講師が講義を行うことに加え、初回と最終回に2回、日本人講師による特別講義(オンライン)を予定しています。

初回は、奈良平大使による開会挨拶、JICA北岡理事長による基調講演(ビデオメッセージ)、青山名誉教授による特別講義「日本の公衆衛生と保健システム」が行われました。

北岡理事長による基調講演では、本講座設立の背景として、日本の開発経験・開発協力の特徴とそれら経験・教訓を学ぶ機会を国外にも広げるためのJICAの取組みについて説明するとともに、本講座を通じた日本への理解促進に対する期待感が述べられました。

青山名誉教授による特別講義では、日本の保健・医療システムが日本の近代化の中でたどってきた歩みおよびそこから得られる教訓について公衆衛生、社会保障制度など多角的な観点から説明があり、ソフィア大学の学生からは日本における少子高齢化の社会的な背景や医療費増加の理由等に関する質問が寄せられるなど活発な意見交換が行われました。

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北岡理事長のビデオメッセージ

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青山名誉教授との質疑応答

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Kandilarov准教授(担当講師)