AFRI CONVERSE 2021 #1「グリーンエコノミー:アフリカにおけるビジネス機会」の開催(JICA-UNDP共催)

掲載日:2021.01.08

イベント |

概要

会議名:AFRI CONVERSE 2021 #1「グリーンエコノミー:アフリカにおけるビジネス機会」の開催(JICA-UNDP共催)
開催日:2021年1月8日
主催:国際協力機構(JICA)、国連開発計画(UNDP)
場所:ウェビナー

「AFRI CONVERSE」はアフリカ開発に関係する個人・団体のネットワーキングと意見交換を目的とした JICA・UNDP共催のイベントシリーズです。TICAD7における議論のフォローアップと2022年開催予定であるTICAD8に向けた機運醸成を図るため、2020年6月より、隔月に開催しています。

2021年第1回目の今回は、「グリーンエコノミー:アフリカにおけるビジネス機会」をテーマに、気候変動の影響に対し最も脆弱な大陸の一つであるアフリカ大陸において「グリーンエコノミー」を推進するための政策、イニシアチブやビジネスについて、気候変動対策と経済発展の両立の観点から議論しました。

登壇者からは、各国のグリーンエネルギーへの構造転換に向けた施策、本邦企業の再生可能エネルギー分野での具体的取り組み、グリーンエコノミーの実現に向けた課題や支援の重要性等について説明がありました。

今回のイベントには日本・アフリカの様々なセクターから150人以上が参加し、アフリカ大陸における包括的な「グリーンエコノミー」に対する関心や期待の高さが伺えました。

プログラム

各登壇者からの発表

対話型セッション

パネリスト

  • ガーナエネルギー局ドライヴ・エレクトリック・イニシアチブ プロジェクト調整官 ドリス・エデム・アグベビビ氏
  • UNDPベナン常駐代表 モハメド・アブチール氏
  • 住友商事電力インフラ事業本部 Team New Frontier本部長付 鈴木里彩氏
  • JICA社会基盤部 資源・エネルギーグループ次長 上石博人氏

モデレーター

  • JICA社会基盤部 資源・エネルギーグループ第二チーム企画役 若松 英治氏

質疑応答

内容

ガーナエネルギー局のアグベビビ氏は、ガーナにおけるクリーンエネルギーに関する施策が促進されていること、その具体的取り組みとして、eモビリティ事業の試験導入が開始されたことを紹介しました。また、同分野における車両の組立事業を展開する現地企業の存在にも触れ、投資機会とパートナーシップの歓迎について強調しました。

住友商事の鈴木氏は、サブサハラアフリカ地域における未電化人口の割合が未だ高く(2018年時点で57%)、かつ今後、再生可能エネルギーが電源構成において重要な割合を占めるという予測から、アフリカにおける「グリーンエコノミー」市場の可能性とビジネスチャンスに触れました。また、同社のアフリカ地域におけるオフグリッド、ミニグリッド、風力発電事業を紹介しつつ、これまでの電力分野における事業・投資経験やグローバルネットワークを活用しながら、各地域・国への最適な解決策の提案とアフリカ地域の持続的な成長と発展に貢献したいとの考えを述べました。

UNDPベナン常駐代表のアプチール氏は、ベナンにおけるグリーンエコノミーの実現に向けた課題として、同国の電化率(38.4%)の低さと都市部(56%)と農村部(2.4%)の格差拡大の現状を説明し、電力アクセス向上に向けた、再生可能エネルギーの普及促進について触れました。今後、UNDPは様々なパートナーとともに、同国への支援を進める考えを語りました。

JICA社会基盤部次長の上石氏は、サブサハラアフリカ地域におけるJICA案件の事例を紹介し、発電およびエネルギー分野における脱炭素化とビジネスモデルへの支援が重要であると述べました。また、持続的かつ信頼できる電力アクセスの実現に向け、今後さらに、ミニグリッド・オフグリッドをはじめとした再生可能エネルギーに対する支援拡大、新技術の活用、民間投資促進支援を進めると強調しました。

【画像】

イベントの様子