<イベント報告・佐賀>佐賀でJICA海外協力隊ナビ(2020年度第10回目)を開催しました!

2021年3月17日

参加者でJICAの“J”のポーズ!

ゲスト講演中の様子

質疑応答中の様子

ラオス語でまたね!

 2021年2月21日(日)、佐賀県国際交流協会FacebookにてJICA海外協力隊ナビをオンライン開催しました。
 通常毎月第3日曜日に開催されるJICA海外協力隊ナビでは、協力隊経験者による活動報告やワークショップ、世界の現状や世界が抱える課題を知るドキュメンタリー映画上映などを実施しています。
 2020年度10回目のJICA海外協力隊ナビは新型コロナウィルス対策のため、先月に引き続きオンライン開催とし、帰国隊員による活動報告を行いました。
 今回の発表者は、ラオスに青少年活動の隊員として派遣され、情操教育を行われた方をゲストにお招きしました。まず、ご自身がなぜ海外に目を向け海外協力隊に参加されたのかについて応募理由をお話頂きました。その後、派遣国ラオスのお話に移りました。ラオスは大半が仏教徒で、僧侶への托鉢の光景が日常的にみられるそうです。食事の話では、主食としてカオニャオというもち米、米粉の麺、フランスパン(過去にフランスの統治下であった為)、おかずにはパパイヤサラダや川魚を良く食べられると話されました。少数民族であるモン族の人々は餅つきをするという事で日本と似た文化もあるそうです。食事以外にも儀式や織物、狂犬病など沢山のラオス紹介をして頂きました。
 その後、配属先である文化センターの様子や、ご自身の活動をお話頂きました。赴任当初、子供達が自身で書いた絵を破り捨てる様子を見て、不思議に思い、掲示板を作って全員の絵を貼り出すようにしたそうです。子供達は嬉々として、それを親御さんに話していたといいます。子供達が絵を破り捨てていた背景として、ラオスでは先生が絵画にも成績を付けるのが通常で、貼り出されるのは絵が上手な子どものみ、子供達も良い評価を付けてもらうような絵を描くのが普通になっていたとの事でした。情操教育とは心を豊かにするものであるはずなのにと切なくなり、その事について深く考えさせられたとお話されました。活動としては、踊り、音楽、図工、体育、絵画、読書、日本文化紹介、日本食作りなど多くの事に取り組まれました。特にソーラン節や日本の花火の映像を子供たちに見せた時の様子を詳細にお話頂き、聞いているだけで子供たちのワクワクが伝わってくるようでした。
 また、ベトナム戦争で過去にラオスの人々が受けた傷について、そして過去に起こった悲しい出来事を風化させないよう日常的に取り組まれるラオスの方々の様子についてもお話をされました。ラオスにもまだ不発弾が埋まっているそうです。のどかな風景が広がる中、未だ危険とは隣り合わせ。決して悲しい過去を繰り返してはいけないと話されました。
 優しく、そしてしっかりとしたゲストの語り口に、一つの物語を聞いているような、一つの映画を見ているような気持になりました。
 このように、オンラインではあっても活動報告を実施することで、隊員の方の素晴らしい体験や、得られた学びを多くの皆様に共有が出来たことを大変嬉しく思います。今後も、オンラインでのイベントを引き続き行っていく事で、地域を越えた交流・情報の発行に繋がっていければと思います。
 JICA海外協力隊ナビを通して、JICA海外協力隊について知って頂くだけでなく、私たちが住む世界・地球のこと、これからの私たちの未来について考えることが出来る機会になれば幸いです。
 (当日の様子は佐賀県国際交流協会Facebookにてご覧頂けます。※下記関連リンクをご利用ください。)
 ご試聴頂いたみなさま、本当にありがとうございました。
 3月のJICA海外協力隊ナビは、オンラインでの映画上映を予定していますので、ぜひ次回もお楽しみに!

(JICAデスク佐賀:武田)