<イベント報告・熊本>「菊池の環境守り隊-ごみ減量名人からごみゼロ名人に-」が開催されました!

2021年10月13日

世界各地からおはぎの材料が輸入されていることについて説明する飯野さん

講座の様子

飯野さん作の発酵液とこれからコンポストになるダンボール

完成したコンポストの中を拝見!

9月21日(火)午後、菊池市中央公民館にて「菊池の環境守り隊-ごみ減量名人からごみゼロ名人に-」が開催されました。

近年、私たちの暮らしが豊かになった反面、各家庭からのごみの排出量も増加しており、ごみ処理問題など大きな社会的な課題となっています。そこで、菊池市民を対象に自分たちが住んでいる菊池市のごみの実態について理解し、自分自身がごみの減量について真剣に向きあってごみゼロ名人を目指して実践していく意識を育む機会として、全4回のシリーズです。

この日はその3回目で約30名が参加。「世界の食糧問題-食糧不足と食品ロス-」をテーマに、元JICA海外協力隊(H24-3次隊・スリランカ・環境教育)の飯野純子さんが講師を務めました。
飯野さんは、季節にちなんだ「おはぎ」をテーマに、そのほとんどの材料の国内生産量が少なく、日本の食糧自給率37%という低さを提示。その背景には生産面に加えて食生活の変化もあること、国産品の購入や地産地消で対策できること、などを伝えていただきました。また食品ロスの現状に対しては、廃棄物を減らすことによって温室効果ガスの削減に繋がり、ひいては地球温暖化対策に貢献できること、無駄な生産をしないことは、世界の水資源の確保にもつながること、健康の見直しやフードドライブへの寄付など食糧を無駄にしないことが生み出すメリットやその方法について教えてくださいました。
後半は、ご自身のスリランカでの、非衛生的な環境における生ごみコンポスト活用のご経験から、実際に北九州市発の「高倉式コンポスト(※)」のデモを行いました。早い・安い・簡単・環境にいい、というのがこのコンポストの特徴で、準備物も比較的身近にあるもので制作可能。数日前から食品を使って作られていた発酵液の匂いを参加者のみなさんが嗅ぐと、みなさんからなんともいえない声があがっていました。
(※https://www.jica.go.jp/kyushu/office/compost.html) >下記関連リンクもご利用ください。

参加者の皆様は飯野さんがJICA海外協力隊として活動されていたスリランカについても非常に興味を持たれ、スリランカの食べ物や習慣に関する質問がたくさん寄せられていました。
世界における食糧問題の再認識と共に、世界に目を向けていただけるきっかけにもなったのではないかと思います。

ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

(JICAデスク熊本 担当:尾上)