<イベント報告・佐賀>講演「新型コロナ時代に、出来る国際協力-赤ちゃんを救う遠隔医療技術支援-」を開催しました

2021年12月15日

葉田先生と当日スタッフでJICAのJのポーズ!

講演中の様子

質疑応答の様子

会場全体の様子

会場展示の様子

 12月4日(土)、佐賀商工ビル7階大会議室にて、認定NPOあおぞらの葉田甲太理事長を迎え、講演「新型コロナ時代に、出来る国際協力-赤ちゃんを救う遠隔医療技術支援-」を開催しました。

 葉田先生がこれまで医師という立場で関わってこられた国際協力の実際や、コロナ禍に於いて出来る支援など、」経験を踏まえながら講話頂きました。当日は50名の方にご参加いただきました。
 葉田先生は著書として「僕たちは世界を変えることができない。」「それでも運命にイエスという。」「僕たちはヒーローになれなかった。」などがあり、累計販売部数は10万部に上ります。1作品目である「僕たちは世界を変えることができない。」は俳優の向井理氏主演で映画化。作品それぞれが葉田先生の経験を綴った自叙伝であり、沢山の苦悩を抱えながらも、もがき前を向いて進んで行く様子は、今後国際協力に携わりたいと志す若者に勇気を与えてくれます。
 またNPO活動としても、カンボジア、タンザニアでの病院建設、カンボジアで手洗い場支援、パレスチナ難民への10万枚のマスク支援、アジア地域での遠隔新生児蘇生法普及活動など、国際協力分野で幅広く活躍されています。
 葉田先生の講演の中で心に残った話は沢山ありましたが、ここではいくつかをご紹介致します。
 世界のどこかの国の誰かの為に何かしなくてはと思っても、次の日には忘れて普通に日常生活を送っている自分がいたけれど、現地に赴くことで顔の見える関係性が築かれ、世界のどこかの誰かではなく、「あの国にいる赤ちゃんを亡くして泣いていたあのお母さん」になり、「あの人の為に現状を変えたい。」と活動してきたとのことです。また、自分の為だけに頑張る事は途中で諦めてしまうし、人の為だけでは続かない。自分の為にやる事が誰かの為になる事で、少しずつ世界がより良い方向に導かれるのではないかと話されました。その話を聞いて、私の出来ることは少なくて小さな事であっても、自分の為にやる事が人の為になるように私自身も頑張っていきたいと思いました。
 決して背伸びする事なく、等身大の自分をありのままに話される葉田先生のお話は、多くの参加者の心に響いたようでした。

ここで、ご参加頂いたみなさまの声を紹介します。※一部抜粋
・「誰にどんなことがしたかったか?」を自分に問い直す事は目的(原点)に帰るという事だと思った。とても共感するところが大きく、心が震えた。これから私自身「自分に何が出来るか」問い続けたい。(40代男性)
・葉田講師は自分を飾ったり、恰好を付ける事なしに活動されている事に感服しました。凄い人です。医療従事者の娘にも講演の内容を教えてあげる事にします。(60代男性)
・活動していく上で、自分を保つ上で大切なことを得られた気がします。参加して良かったです。ありがとうございました。(40代女性)
・高校生の娘と一緒に参加しましたが、二人で先生の話を聞けて良かったです(先生が学生の頃の話も併せ話して下さった為)。モヤモヤするという気持ち、無力感その中で自分が行動しなければという自分にベクトルが向く事など大変印象的でした。自分の為+誰かの為とは私の仕事にも通じるものがありました。(40代男性)
・現在看護師を目指して勉強していますが、最初から「私なんか居ても何が出来るんやろ」と思って諦めていました。でも、私でも何か出来る事があるかもしれないと少し希望を持つ事が出来ました。「私は誰にどんな事がしたいのか」をしっかり心に留めておき、私の看護の道に活かしていきたいと思います。(30代女性)
・講演のタイトルだけを見ると、医療従事者ではない私にも理解できるかな?と少し思っていましたが、とても分かり易い講演で先生の熱い思いもすごく伝わってきました。大変貴重な機会を頂き、ありがとうございました。(30代女性)

 この度の講演を通し、葉田先生の歩まれてきた軌跡や現在の活動を知る事で、世界に目を向けるきっかけや国際協力への関心を高めるきっかけとなったなら幸いです。
 今後も、JICAデスク佐賀として、私たちが住む世界のこと、地球のことに目を向けるきっかけづくりや、様々な可能性・選択肢を発見するお手伝いを行っていければと思います。
 葉田甲太先生、ご参加頂いたみなさま、誠にありがとうございました。

(JICAデスク佐賀 担当:武田)