「JAXA×JICA 人工衛星を作って学ぼう!」を開催しました!

2022年4月28日

熊本会場の様子

種子島会場の様子

人吉会場の様子

人工衛星「みちびき」完成まであと一歩!

トンガとの中継の様子

「宇宙大好きっ子集まれー!」
3月12日、鹿児島県の種子島、熊本県の熊本市、人吉市、そしてトンガの4拠点を接続し、オンラインと対面のハイブリッド型で「JAXA×JICA 人工衛星を作って学ぼう!」を開催しました。
当日は日本の全会場とも満員御礼で、合計約100名(保護者やスタッフ含む)にご参加いただきました。人吉会場では、JICA海外協力隊グローカルプログラムで活動中の実習生もお手伝いに加わりました。
トンガは1月に発生した火山噴火により海底ケーブルが損傷したため、ネットに接続できるか危惧していましたが、無事に接続でき、トンガ人の2家族やJICAトンガ支所のスタッフが終始ご参加くださいました。

JAXA種子島宇宙センター宇宙科学技術館の高橋さんの進行でイベントがスタート。冒頭、トンガ大規模噴火により多大な被害を受けられたトンガ在住のみなさまにお見舞いをお伝えし、トンガへのエールを込めて皆でトンガと日本の旗を振った後、トンガ語と日本語の言葉を通してお互いの国の文化や心を学びました。
今回のイベントは人工衛星だけでなくSDGsについても学ぶ機会となり、JAXAやJICAから「目標11 住み続けられるまちづくり」につながるお話が紹介されました。
各会場の紹介として、トンガについてはトンガの生活を描いた絵本「‘Ofa atu」の動画を視聴し、熊本や人吉については熊本地震や令和2年7月豪雨の脅威を写したスライドや人吉市役所の竹邊さんからのお話を通して、お互いの国や地域を知る機会となりました。
続いてはJAXAのお話。宇宙飛行士の心構えや人工衛星のお話に、みなさん興味津々な様子でした。また、全会場に共通する自然災害の脅威と防災の重要性についても学びました。先のトンガ大規模噴火での人工衛星の活躍についての話も聞き、災害時にそれらがいかに大きな役割を果たしているかを知ることが出来ました。

最後はみなさんお待ちかね、ペーパークラフト人工衛星「みちびき」工作の時間。少し難しいところもありましたが、みなさん真剣に取り組まれていました。

トンガの子どもたちからは「人工衛星がどうやって動いているかということにとても興味を持った」というお声をいただいた他、JICAトンガ支所の方からは「トンガは学校再開になっておらず、子どもたちも1か月以上、家で我慢の日々が続いていたことから、(トンガから参加した)2家族にとっても貴重な1日になったと思います。」というお言葉をいただきました。

この他、参加された皆さんからは
・楽しく参加できた
・いろいろな国の人達と交流できれば良いかもしれない
・貴重な経験になった
・四苦八苦しながらできた(ペーパークラフトの)人工衛星を満足そうに持ち帰ることができた
・幼稚園も休みでイベントもなく行き詰っていたが幼児参加可能なイベントで助かった
といったお声をいただきました。

トンガは現在もロックダウンが続いている状況にあり、コロナの感染者は8,700人を上回り、コロナによる死者11名出ていると伺っています。また、今の時期はちょうどサイクロンがくる可能性もあり自然災害の面でも油断できません。日常を取り戻しつつあるとはいえ、未だ支援が届いていない地域・離島もある他、学校自体が津波で流されたところもあり、今後も中長期的な復興に向けた支援が必要です。

火山噴火以来1か月以上ネットが不通であったトンガとこのようにして交流できた喜びと同時に、ウクライナ情勢やその他世界各地で起こっている自然災害等の脅威から、世界平和への思いより強く感じるイベントとなりました。

ご参加いただいた皆様、ご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました!

(JICAデスク熊本 担当:尾上)