日本経済大学・経済学科3年生の皆さんがJICA九州センターを訪問されました

2022年7月5日

【画像】6/25(土)に日本経済大学(福岡キャンパス)・経済学部・経済学科の3年生の皆さん(25名)がJICA九州センターを訪問されました。
日本経済大学は提携校であるキエフ言語大学より60名以上のウクライナ人避難民の学生を受け入れており、日本経済大学ではウクライナの問題に貢献するため「特別集中講義:今、ウクライナの戦後復興にできること」と題し、特別講義を実施しており、その一環としてセンター訪問にお越しいただきました。

当日はJICAの事業概要を紹介した後、平和構築分野の国際協力専門員である、小向絵理さんより、「JICAによる平和構築—紛争影響国・地域での協力—」と題し、JICAの平和構築の方針や取り組み事例について、お話しいただきました。
JICAの取り組み事例紹介では、カンボジアでの地雷除去のために、日本からの機材供与、技術専門家の派遣等といった2国間援助だけでなく、同じく地雷の問題を抱えた国同士で研修・協力を行う南南協力支援を行うことでの相乗効果や、難民の受け入れを行うウガンダで、様々な立場の人がいる中での開発計画づくりにおける考え方、また紛争で被災した国を対象とした、日本での研修が、海外から学びに来た人たちにとって特に響いた内容等についてお話しいただきました。学生の皆さんは海外の国を支援する上でJICAが大切にしていることを学ぶことができたのではと思います。

【画像】講演後は小向さんが取り上げた事例を踏まえ、ウクライナの復興支援のためにできることを考える3つの問いについて、グループワークを行いました。ウクライナ、中国、ベトナム等からの留学生も参加した中でのグループワークは、言葉の理解の部分等で難しい面もありましたが、学生の皆さんは互いに協力をしながら意見をまとめ、発表を行い、小向さんからのフィードバックを受けたことで、今回の学習の理解を深められたようです。

質疑応答の時間には、「日本人が現地入りする時、現地の人からは警戒されることはないのでしょうか」という質問に、小向さんから「現地の行政官の方は欧米系の方とも接することがあり、日本人が来たことに驚かれることはないけども、それぞれの国の持ち味の“インパクト”を大切にしながら、現地の方と向き合うことを意識しています」と答えるなど、現場での実体験を通じたお話もいただきました。

また実施後アンケートでは「ディスカッションを行うことによって、ウクライナの支援の取り組みについてもっと知る機会にもなって嬉しい」というウクライナ人学生の感想や、「難民を多く受け入れているウガンダでの解決策はウクライナ問題にも通じることがわかった」、「自分でも協力できることを探していきたい」といった感想があり、一人一人が学びを深め、“自分ごと”として取り組む意欲にも繋がったようです。

当日雨の中足を運んでくださった日本経済大学の皆さま、海外出張の合間を縫ってお話しくださった小向さん、本当にありがとうございました!
今回の講演が学生の皆さまの学習だけでなく、これからの長い人生の中で役立つことを願っています。

JICA九州では館内施設のご見学や、世界の様々なことを学びながら、国際協力について理解を深めていただく場として訪問プログラムを実施しています。
詳細はHPをご覧いただき、ぜひお気軽にお問い合わせください。