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2023年度の取り組み
JICAチェア・コリマ大学日本研究講座の実施完了報告
2023年8 月24 日から約2か月半、昨年に引き続き、メキシコ・コリマ大学と「JICAチェア・日本研究講座」が開催されました。全16回の講義が行われ、うち日本人講師が7回の講義を担当しました。
初回に伏見岳人教授(東北大学法学部法学研究科)が登壇し、本講座が開講しました。開催期間中、教授、学生など約210名が参加(Facebookを通じたオンライン参加は延べ2,100名)しました。同大学で本講座は今後常設講座となり、全世界のJICAチェアで最大の5単位(クレジット)の付与が決定しています。
1.実施概要
- 主催:コリマ大学(コリマ州)社会・政治学部、JICA
- 実施内容(日付は日本時間、講義タイトル、日本側講師)
月 日 | テーマ | 講師 | |
---|---|---|---|
1 | 8月25日(金) | 日本における近代化の知的・社会的側面;吉野作造を中心に | 伏見岳人・教授 東北大学法学部法学研究科 |
2 | 9月8日(金) | 生産現場のカイゼンの失敗と成功 | 有竹岩夫・参与 北九州国際技術協力協会 |
3 | 9月21日(木) | 男女共同参画 | 佐崎淳子・JICA国際協力専門員 |
4 | 9月29日(金) | 日本における近代化の知的・社会的側面;西洋化初期の日本社会と福沢諭吉 | 松田宏一郎・教授 立教大学法学部政治学科 |
5 | 10月6日(金) | 日本の地方自治制度 | 川北博史・JICA国際協力専門員 |
6 | 10月20日(金) | 日本の産業政策 | 舟橋學・准教授 国際大学 |
7 | 11月10日(金) | 人口統計政策と高齢化社会 | 小野太一・教授 GRIPS |
2.実施結果・所感等
- 今年度は、日墨外交関係樹立135周年という二国間関係にとって記念すべき年の開催になりました。コリマ大学側コーディネイターとなったマリア・エレナ・ロメロ政治社会学部長はJICA帰国研修員、2022年外務大臣表彰を受賞した経歴を持っている教員です。
- 今般、初回講義に伏見岳人先生が登壇し、明治の国家建設、大正デモクラシーから昭和の動乱まで、日本における近代化の知的側面として吉野作造を中心に講義を実施して頂きました。その中で吉野作造が東京帝国大学の教授時代、1914年にメキシコの革命について講義を行った話や、欧米留学中に収集した資料をもとにメキシコ政治史研究を行い、1915年に論文を発表した話などにも触れ、日本とメキシコの繋がりを強調すると共に、学生の日本に対する関心を強く惹き付けました。
- 最終講義には、小野太一先生が登壇し、日本の高齢化率の推移に合わせて社会保障制度の変遷を紹介して頂きました。学生たちは、メキシコが日本よりも急速に高齢化社会を迎える事実を知り、日本の教訓を踏まえて自国の未来に備えるべく、質問が途切れることがありませんでした。
(JICAチェア 開講式の様子)
(小野太一先生の講義、終了後)
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