帰国研修員 ケイロル・ガルシアさんの有機廃棄物処理に関する活動支援
2026.03.23
2026.03.23
帰国研修員 ケイロル・ガルシアさんの有機廃棄物処理に関する活動支援
2026年1月27日
JICA北海道で2023年10月から11月の一か月間実施された課題別研修「固形廃棄物管理の基礎」に参加したケイロルさんは、コスタリカの首都サンホセから太平洋側に車で1時間ほど移動したところにあるオロティナ市の市役所で、環境管理の担当者として勤務している。主な仕事は市内で排出される廃棄物の処理である。
コスタリカでは近年廃棄物量の増加に伴い最終処分場である衛生埋め立て地が満杯になり閉鎖されたり、稼働年数が当初計画されていたものから少なくなるなど、一般固形廃棄物の処理が国家的問題となっている。そのため、廃棄物処理の管轄責任機関である各自治体はいかに最終処分場に運ぶ廃棄物の量を減らすかに頭を悩ませている。
そんな中ケイロルさんは、市営市場、毎週末に立つ農業市、そしていくつかの市内の飲食店から排出される有機廃棄物を市が所有する土地に受け入れて有機肥料を作り、それを市内緑化に結びつけている。有機肥料を作るコンポストセンターは在コスタリカ日本大使館の支援を受け建築した。また、JICAボランティアである神戸市役所のOBである杉本隊員(2022年度7次隊・環境教育)も受け入れ、家庭レベルで実施のできるキエロという有機ゴミを家庭で処理できる方法を紹介した。
JICAでは日本で研修を受けた帰国研修員が帰国後に日本での学びを活かして実施する活動を支援する事業も実施しており、2025年度に支援したプロジェクトの一つがケイロルさんの提案によるものであった。有機廃棄物の処理には水分量のコントロールが重要になり、そのためには乾いた木くずを混ぜることが有効なのだが、オロティナ市では樹木を剪定した枝が大量に出る。
その枝を砕いて木くずとし有機廃棄物の処理に役立てる、という活動。JICAはそのための破砕機の調達に協力をした。これにより、より効率的な有機廃棄物の処理につながると同時に、市の廃棄物処理コストを抑えることも期待できる。
JICAの協力によって導入された剪定枝を破砕するための機材。写真中央が帰国研修員のケイロル・ガルシアさん。
オロティナ市ではこのような剪定された枝が大量に手に入る。
剪定された枝を破砕した後の木材チップ。これを有機ゴミに混ぜることで水分量が調節され、より良い有機肥料を作ることができる。
作成された有機肥料は、同じ敷地内にある苗圃で活用される。ここで育った苗木は、市民に配布したり市が所有する土地に植えられたり等、市内緑化に活用される。写真のフアン・ディエゴ・スンバードさんはコンポストセンターを管理する市の職員。
杉本ボランティアの協力により作成されたキエロのスペイン語マニュアル
在コスタリカ日本大使館の協力により建設されたオロティナ市コンポストセンター。