JICA海外協力隊60周年を振り返って
2026.04.06
60
年の歩みを振り返り、未来へつなぐ交流セッション
JICA海外協力隊は2025年に発足60周年を迎えましたが、マレーシアへの最初の派遣は1966(昭和41)年1月15日。したがって、2026年がマレーシア派遣60周年の節目の年となります。
この記念すべき年を祝い、2026年1月22日には現役隊員20名とOV(Old Volunteer=元隊員)14名が一堂に会し、日本大使館にもご参加いただいて、60年の歩みを振り返る交流セッションを開催しました。
本セッションは、(1) 60年の歴史をともに振り返り、現役隊員とOVつながりを深めること (2) 協力隊の価値を、関わるすべての人が再確認すること (3) 活動成果や社会的意義を共有し、未来の展望を描くこと を目的として行われました。
当日は、現役隊員とOVそれぞれの代表からの報告もあり、協力隊の原点である “Face to Face / People to People” の精神を再確認する時間となりました。また、長年にわたり日馬両国の人づくりと相互理解の促進に寄与してきた協力隊の歩みを、多くの参加者が実感する場ともなりました。
隊員としての任期終了後もマレーシアとの縁を大切にし、地域に寄り添い、活動を続けるOVの言葉は、現役隊員にとって今後の活動やキャリアを考えるうえで大きな励みとなりました。現役隊員代表として発言した三井健司隊員(理学療法士)は、先輩隊員の築いてきた信頼に支えられて活動できていることへの感謝を述べ、任期後もOVとして日馬の架け橋であり続けたいと語りました。
さらに翌日には、青年海外協力隊マレーシア会(隊員OV会)と、現地NGOであるMalaysia Relief Agency(MRA)の共催、そしてJICAやマレーシアの福祉機関の後援・協力による 「インクルーシブ駅伝」 が開催されました。子ども、高齢者、障害のある方など、多様な参加者が約4,500mをタスキでつなぎ、現役隊員も運営に協力しました。地域の方々と喜びを分かち合い、協力隊の社会的価値を広く発信する貴重な取り組みとなりました。
マレーシア各地で広がった60
周年の取り組み
この1年間、JICAマレーシア事務所ではさまざまな記念行事を実施してきました。
最初の節目は、2025年4月15日にMJIIT(マレーシア日本国際工科院)で開催された「ジャパンデー2025」(本誌2025年7月号にて報告)。JICAブースを設置し、協力隊の活動を紹介したことで、多くの学生や来場者に協力隊の魅力を伝えることができました。
その後も、隊員の専門性や配属先との連携を生かした柔道大会(Facebook)や環境イベント(JICA
公式サイト)など、地域と協働してつくり上げる「60周年冠イベント」を各地で開催しました。どのイベントも、協力隊が地域から寄せられる信頼のもとで活動していることを強く感じさせるものでした。
おわりに
この60年、JICA海外協力隊がマレーシアで活動を続けることができたのは、派遣先機関はもちろん、在マレーシア邦人の皆さまからの温かなご支援とご理解のおかげです。皆さまが日々築いてこられた信頼やネットワークが、隊員一人ひとりの活動を力強く後押ししてきました。心より感謝申し上げます。
協力隊はこれからも、日本とマレーシアの共創から生まれる新たな価値を、ともに創り出すパートナーとして、次の10年に向けて歩みを続けてまいります。今後とも変わらぬご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
*本稿は、KL日本人会ニュースレター2026年1月号にも紹介されています。
*JICA海外協力隊
JICAボランティア事業によって派遣される方々の総称。
青年海外協力隊の他、シニア海外協力隊、日系社会海外協力隊などがある。
https://www.jica.go.jp/volunteer/60th/