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JICAとヤマハ株式会社が連携覚書を締結:フィリピンにおける初等教育の質の向上を目指して

#4 質の高い教育をみんなに
SDGs
#17 パートナーシップで目標を達成しよう
SDGs

2025.07.30

国際協力機構(JICA)は、2025年7月25日、ヤマハ株式会社(以下、「ヤマハ」)と、フィリピンにおける初等教育の質の向上を目指して連携覚書を締結しました。

SDGs達成への貢献に向けて、多様な関係者と連携・協力することの重要性を踏まえ、今回の連携覚書は、JICAとヤマハが相互に連携し、双方の知見を有効に活用した協働による共創を推進することで、フィリピンの初等教育における楽器を活用した音楽教育の普及を通じて「非認知能力」を育み、教育の質の向上を図るものです。

ヤマハは、2015年から産官学連携を通して世界各地の小学校に音楽教育・器楽活動プログラムを展開する「スクールプロジェクト」に独自に取り組んでおり、現在10ヵ国で展開中です。2024年の静岡県浜松市とフィリピン第3の都市であるダバオ市との都市間連携協定に合わせて、ダバオ市教育局と、ヤマハのフィリピンにおける販売子会社であるYamaha Music Philippines Inc.(ヤマハ・ミュージック・フィリピン)との間で音楽教育に関する協力の覚書が締結されたことを受け、同年12月からダバオ市内の小学校3校でリコーダーを用いた音楽教育のトライアル授業に取り組んでいます。ヤマハグループでは、5月に発表した新中期経営計画において「未来を創る挑戦」として、フィリピンが重点・成長市場に位置付けられています。

ダバオ市内の小学校の様子

ダバオ市の教員への研修

JICAは、これまでフィリピン教育省に対して日本式教育にかかる研修の実施等の協力を行ってきましたが、日本式教育の特徴の一つでもある楽器を活用した音楽教育にかかる協力を行うにあたり、この度、ヤマハとの間で連携を進めることとなりました。

想定される主な活動は以下の通りです。
1.フィリピン教育省等による本邦及びASEAN国の音楽教育にかかる視察
2.フィリピン教育省によるヤマハのダバオ市における「スクールプロジェクト」の視察
3.フィリピンでの楽器を活用した音楽教育の効果測定


【独立行政法人国際協力機構とヤマハ株式会社との連携覚書】

締結日:2025年7月25日

連携事項:
1.フィリピンの初等教育における楽器を活用した音楽教育を含む「非認知能力」を育む教育の推進に関する事項
2.フィリピン以外の国での類似の活動の検討
3.前号が掲げるもののほか、双方が合意する事項

なお、本覚書によって、JICA・ヤマハのそれぞれは、連携事項の実施について、他の企業や団体、公共機関等の第三者との連携を妨げるものではありません。

また、これまでJICAとヤマハは、タンザニア「FSC 認証森林からの持続可能な木材調達事業準備調査(BOP ビジネス連携促進)」(2016年12月~2019年12月)、エジプト「初等教育への日本型器楽教育導入案件化調査」(2021年6月~2022年12月)、ヤマハ社員のJICA海外協力隊員(2012年度1次隊)への現職参加などを通じて、途上国の開発課題解決にともに取り組んできた実績があり、2021年7月にはJICA-SDGsパートナーに認定(2021年7月~2022年12月)されています。JICAとヤマハは本覚書の締結により、これからも協働して共創を通じた様々な社会課題の解決に貢献し、持続可能な世界の実現を目指してまいります。

左:JICA東南アジア・大洋州部 早川友歩部長、右:ヤマハ楽器事業本部販売会社統括部 酒井憲寧統括部長

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