ECO-SHEP PNGプロジェクトの第1回JCCの開催
2026.06.18
JICAは、パプアニューギニア国立農業研究所(NARI)および政府関係機関と連携し、2026年6月11日、「東ニューブリテン州におけるSHEPアプローチを活用した持続可能な複合的農業実施能力強化プロジェクト(Eco-SHEP PNGプロジェクト)」の第1回合同調整委員会(JCC)を開催しました。
会合は東ニューブリテン州ケレバットにあるNARI事務所で開催され、東ニューブリテン州政府、農業畜産省(DAL)、国家計画監視省(DNPM)、関係機関など、さまざまなステークホルダーが参加しました。本JCCでは、プロジェクトの実施体制および年間活動計画が正式に承認され、本格的な事業実施の開始が確認されました。
Eco-SHEP PNGプロジェクトは、農家の能力強化、生産性の向上、そして地域の実情に適したレジリエントな農業システムの普及を通じて、東ニューブリテン州における持続可能な農業開発の推進を目的としています。
NARI職員フレッドさんがJICAのSHEPに関する短期研修の成果を発表
東ニューブリテン州州政府副長官のJCCへの出席
■ プロジェクト活動
4年間の実施期間を通じて、ガゼル、ココポ、ポミオ、ラバウルの各地域において、以下のような包括的な活動を展開します。
・地域の自然環境や文化に配慮した、環境的・経済的に持続可能な農業手法の普及
・作物の組み合わせ、土壌管理、資源効率を統合した営農システムの導入
・SHEPアプローチを活用した研修や普及活動、実証活動による農家の能力強化
・研究機関と農家コミュニティの連携強化
・女性や若者を含む包摂的な参加の促進(ジェンダー平等の推進)
■ SHEP(Eco-SHEP)アプローチ
Eco-SHEP PNGプロジェクトの中核となるのが、JICAの代表的な農業普及手法であるSHEPアプローチです。この手法はこれまで世界60か国以上で導入され、その効果が実証されています。
パプアニューギニアでは、環境面および文化面への配慮を取り入れた「Eco-SHEP」として展開されます。従来の収量や利益の向上を主眼とした普及手法とは異なり、SHEPでは農家自身の主体性と意思決定力の強化を重視しています。
具体的には、農家が以下のような力を身につけることを支援します:
・生産前に市場ニーズを把握する
・市場情報に基づいた意思決定を行う
・作物の多様化によりリスクを軽減する
・「農業=ビジネス」という意識を育むとともに、営農活動への主体性を高め、市場関係者とのつながりを強化する
Eco-SHEPを通じて、農家は自給的な農業から、市場志向で持続可能かつレジリエントな農業へと転換していくことが期待されています。
■ 期待される成果
Eco-SHEP PNGプロジェクトでは、以下のような具体的な成果が期待されています:
・農業生産性および農家所得の向上
・気候変動や環境課題に対するレジリエンスの強化
・農村世帯の生計向上と食料安全保障の改善
・普及サービスおよび研究機関の能力強化
・女性や社会的弱者層の農業分野への参加拡大
■ 今後に向けて
JCCは今後もEco-SHEP PNGプロジェクトの最高意思決定機関として、関係機関の調整、進捗管理、実施方針の決定を担っていきます。関係機関との連携とエコSHEPアプローチの活用を通じて、Eco-SHEP PNGプロジェクトは東ニューブリテン州およびパプアニューギニア全体における、より持続可能で強靭かつ発展的な農業の実現に貢献していきます。
●関連リンク
・「KAIZEN PROJECT」活動日記vol.7 -地域の実践と日本の経験の融合-
・新国連常駐調整官によるJICAパプアニューギニア事務所表敬訪問について
・JICAとNEAがPNGの電化推進強化に向けた主要成果を発表
●最新の活動やイベント情報はフェイスブックでもご覧いただけます。(英語)
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