草の根技術協力事業について
1.草の根技術協力事業とは?
草の根技術協力事業とは、国際協力の意志をお持ちの日本のNGO/CSO、大学、地方自治体及び公益法人等の団体による、開発途上国の地域住民を対象とした協力活動を、JICAが政府開発援助(ODA)の一環として、促進し助長することを目的に実施する事業です。
JICAが政府開発援助(ODA)の一環として行うものであり、開発途上国の地域住民の経済・社会の開発または復興に寄与することを目的としています。多様化する開発途上国のニーズに対応すべく、草の根レベルのきめ細やかな協力を行うものです。特に近年では、開発途上国への貢献に加えて、草の根技術協力事業の実施を通じて培った経験を踏まえ、日本の地域社会が直面する課題解決や、地域の活性化にも役立つ取り組みが期待されています。
以上を踏まえ、草の根技術協力事業は、次の2つの柱の下、実施しています。
- 市民の力による開発への貢献が質・量ともに拡大する。
- 途上国や日本の地域の課題解決への理解・参加が促進される。
草の根技術協力事業における3つの重要な視点
- 1 . 日本の団体が主体的に行う、人を介した「技術協力」であること(相手国実施機関との協働が前提)
- 2 . 開発途上国の地域住民の生活改善・生計向上に役立つ事業であること
- 3 . 日本の市民の国際協力への理解・参加を促す機会となること
草の根技術協力事業の実施方法
事業の実施にあたっては、JICAとNGO等(事業実施団体)との間で業務委託契約書を締結し、JICAがNGO等に事業を委託する形で実施します。
JICAが委託した業務の完了を確認したうえで、業務の報酬として契約金額をお支払いする制度であり、助成金や補助金とは性格が大きく異なる事業であることにご留意ください。
また、委託業務の進捗をJICAと提案団体の双方で確認させていただくため、契約に基づき所定の活動報告および事業評価並びに会計報告をお願いすることとなりますので、ご理解をお願いします。
草の根技術協力事業の事業形態
草の根技術協力事業において、以下の3つの事業形態を用意しています。
事業形態 | 地域活性型 | 草の根協力支援型 | 草の根パートナー型 |
---|---|---|---|
対象 | 地方公共団体 ※事業実施は地方公共団体が推薦するNGOなどの団体でも可 |
国際協力の経験が少ないNGO などの非営利団体、大学、公益法人、民間企業(非営利活動) ※日本国の法人格を有し、国内外の活動実績が2年以上必要 |
国際協力の経験が豊富なNGO などの非営利団体、大学、公益法人、 民間企業(非営利活動) ※日本国の法人格を有し、開発途上国・地域への国際協力実績が2年以上必要 |
実施期間 | 3年以内 | 3年以内 | 3年以内 |
予算規模 | 総額6,000万円以内 | 総額1,000万円以内 | 総額1億円以内 |
2.ベトナムの草の根技術協力事業
ベトナム事務所では2002年の事業開始から2024年7月現在まで、上下水道システムの改善、自然災害に対するコミュニティの防災能力の強化、コミュニティベースの観光開発を始めとする農業農村開発、保健医療の支援、気候変動対策及び環境管理の支援、教育訓練等を目的として、様々な分野の事業を全155件(終了案件及び準備中の案件も含む)実施してきました。
- 実施中案件の分野別分析(2024年7月時点:全26件)
(注)草の根技術協力事業についてより深くお知りになりたい方は以下のホームページをご参照ください。
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