ザンビア向け技術協力プロジェクト討議議事録の署名:ザンビア大学獣医学部の臨床教育強化を支援

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2020年10月15日

署名式の様子

国際協力機構(JICA)は、10月14日、ルサカにて、ザンビア共和国政府との間で、技術協力プロジェクト「ザンビア大学獣医学部臨床教育強化プロジェクト」に関する討議議事録(Record of Discussions: R/D)に署名しました。

本事業は、ザンビア大学獣医学部と連携し、臨床教育に関わる講義・実習等の改善計画策定や教員の指導能力強化、付属動物病院の経営改善を進めるものであり、家畜疾病の早期発見及び適切な管理を担う質の高い獣医師の輩出を目指すものであり、SDGs(持続可能な開発)ゴール2及び3に貢献します。

ザンビアでは、労働人口の約6割が農業に従事しており、そのうちの7割以上が家畜を飼養しています。また、零細農家は所得の45%を畜産に依存していますが、ザンビアや周辺国においては、口蹄疫やアフリカ豚コレラ等の家畜疾病や人獣共通感染症が度々発生し、ヒトへの健康被害や家畜の生産性の低下を引き起こしています。

JICAは、1980年代に無償資金協力を通じてザンビア大学の獣医学部新設を支援し、1985年から10年以上かけて技術協力を行い、同獣医学部の学部教育及び大学院教育の体制構築を支援してきました。また、同大学獣医学部の設立当初から30年以上にわたって研究者の派遣や研修員の受入れ等の協力を続けてきた北海道大学獣医学部と共同で、近年は地球規模課題対応国際科学技術協力(SATREPS:Science and Technology Research Partnership for Sustainable Development)による研究プロジェクトが複数件実施されており、研究能力の向上が図られています。一方で、家畜の診断・治療等に関わる臨床教育学講座については、診断・治療機器の多くが老朽化し、教育体制も低いレベルにあることから、更なる人材育成が必要です。


案件の詳細は以下の通りです。

【案件基礎情報】
国名 ザンビア共和国
案件名 ザンビア大学獣医学部臨床教育強化プロジェクト
実施予定期間 2021年1月~2023年12月(予定)
実施機関 ザンビア大学獣医学部
対象地域 ルサカ市
具体的事業内容(予定) ザンビア大学獣医学部臨床教育講座において、講義・実習等の改善や教員の指導能力強化を図る。また、持続的な教育サービス提供に向け、付属動物病院の経営戦略を策定する。