現在の場所は

無停電工法を含めた安全且つ効率的配電工事の機械化普及促進事業

国・地域:
ベトナム

企業:
住友商事(株)、(株)アイチコーポレーション、(株)きんでん

事業概要:
ホーチミン配電公社やハノイ配電公社等の関係者に対し、無停電工法の紹介及び技術指導を行うことにより、同工法並びに同工法に要する高所作業車や機材の普及を図るもの。

普及対象となる技術:
日本で培われてきた無停電工法を含む配電工事の機械化ノウハウ、工事作業者の育成、認定制度確立支援、及びその工法に適合する日本製高所作業車、安全防護服、専用工具等の使用/操作方法等。

【画像】

【画像】

【画像】

相手国(ベトナム国)が抱える開発課題

ベトナムでは頻繁に発生する停電により、現地に進出している日系企業を含め製造企業等の生産効率にも影響を及ぼす状況です。工業化を目指す同国にとっては、無停電社会を実現し安定した配電網を改善する事は同国経済に必要な状況にありました。

同国電力会社によると停電の80%以上は作業停電が要因とされ、その対策として、無停電工法の導入が始まっていましたが、過去に導入した米国製大型高所作業車などを使用し、試行錯誤しながら自己流で無停電工法を検討している状況にある一方、作業員の安全や墜落事故にも懸念が生じていました。

企業活動を取り巻く環境・背景

ベトナムの配電工事現場は米国工法や米国製品の定着が進んでおり、日本製品の導入が進んでいない状況にありました。一方、日本では、きんでんを初めとする電気工事業者が長年研究開発し実績を積んできた感電・墜落事故削減の為の安全作業及び狭い現場での作業を念頭に入れた機械化工法システム、技術、体系的工事作業者育成等のノウハウを有しており、ベトナム電力業界に対して有効な知見共有ができると考えてきました。さらに、そこで使用される資機材は、米国製品よりも日本製品の方が東南アジアに共通する狭い作業現場用に設計されており適していました。このような背景の中、無停電工法を含めた日本式配電工事の機械化においては、日本製品の導入を働き掛けることで、同国の配電工事の効率化につながり、同様に米国工法・製品が参入した市場への参入を検討していました。

【画像】

米国製の高所作業車

【画像】

日本製の高所作業車

民間技術普及促進事業の活動内容

各電力会社への提案内容の検討:ベトナム電力公社の各地域の電力会社やその配電工事現場を訪問し、工事停電時間の削減を最重要課題としていることを把握し、工事の機械化や効率化に改善の余地が多くあることを再確認した上で、本邦受入活動時に招聘するベトナム各地の電力会社及び関係者を絞り込みました。また、本邦受入活動時に紹介する日本製品を選択し、高所作業車だけではなく、配電工事に用いる他の周辺資機材・工具の日本メーカーを加えて「チーム日本」を組成し、パッケージで製品を紹介しました。ソフト面では、配電技術ノウハウの紹介だけではなく、現場を実際に見学してもらうことで、日本式の工法・オペレーションの優位性を実体験してもらいました。

本邦受入活動:ベトナム各地域電力会社全9社の技術部門の代表者18名を日本に招聘し、高所作業車の製造現場見学、高所作業車等の製品デモンストレーションや、配電工事研修施設の見学や研修制度の紹介、などを実施しました。参加者からは「日本での安全且つ効率的配電工事の機械化の実態が理解できた」、「日本企業の社員が仕事に取り組む真面目な姿勢、安全な作業、時間厳守、工事前の段取りの重視など、停電時間の短縮に真摯に取り組んでいる姿勢に感銘を受けた」等のコメントがあり、日本の製品、日本式機械化工法、日本企業に対する信頼といったソフト・ハード両面を含めた日本の技術に対する信頼の向上につながり、ソフト面とハード面をパッケージで提案することにより、日本技術/製品の優位性を効果的にアピールすることができました。また、日本の事業会社、メーカーの共同実施により、各電力会社の課題に応じた提案が可能となりました。

日本技術の普及拡大から期待される成果

民間技術普及促進事業における活動が功を奏し、実際にベトナムの電力会社と高所作業車の約30台の成約に至り、その後も、資機材工具も含めた継続的な引き合いが来ています。それにより、ベトナムに適した配電工事機械・資機材工具、日本式の安全且つ効率的な工法の普及を通じ停電時間が減少し、製造企業などの生産効率向上やベトナム電力会社の業績の向上に貢献し、ベトナム経済発展に寄与することができました。
また、現在は、ベトナムにおける本事業での経験と実績を活かし、将来的には、ミャンマー等の周辺諸国に横展開できる可能性も探っています。

※2016年5月時点のデータです。

事例・参考情報

案件事例検索

採択案件の詳細情報をご紹介。

案件検索ページへ