札幌SVくらぶにてタジキスタンからの北大留学生が報告会を開催しました!

2020年9月7日

タジキスタンでシニア短期ボランティア(現:シニア海外協力隊 短期派遣)として派遣されていた菅原美和子さんの教え子のタジキスタン人シュクロナ・ショディエヴァ(Shukrona Shodieva)さんが、札幌SVくらぶ(注1)定例会にて、日本での1年間の留学報告会を行いました。 

日本での留学の経験を、流暢な日本語で発表しました。

シュクロナさんはJICAシニア短期ボランティア(現:シニア海外協力隊 短期派遣)としてタジキスタンに青少年活動の隊員で派遣されていた菅原美和子さんの教え子で、菅原さんからタジキスタンの国立言語大学で日本語を学びました。社会的な背景があり、日本語を学び続けるか迷っていたところ、歌や調理などを取り入れた日本語の授業を行う菅原さんに出会い、日本語を学び続けるきっかけになったと当時を振り返りました。また、菅原さんの活動中には札幌SVくらぶのメンバー3人が現地を訪問しており、多くの日本人との関わりに影響を受けたと話しました。

日本語でプレゼンを行うシュクロナさん

昨年の9月から北海道大学に留学していたシュクロナさんは、学び始めて数年とは思えないほど流暢な日本語で、日本での生活で困ったことや驚いたこと、日本に来訪して学んだことを報告しました。参加者からの質問にも的確に回答をしていました。
初めての一人暮らしから始まった日本での留学は、ゴミ出しのルールが守られていることに驚き、パソコンの使い方が分からず、大学での課題の内容よりも提出方法に苦労しました。日本での生活を通じて、自立心と責任感が強くなり、客観的にタジキスタンを見直すことができるようになったと話しました。他の言語を学ぶためには人間性が重要だと話すシュクロナさんは、今後も日本語の勉強を続けて将来は同時通訳者になりたいと夢を語りました。

左から菅原さん、シュクロナさん

シュクロナさんの日本滞在中には、多くの札幌SVくらぶのメンバーがシュクロナさんの生活のサポートをしました。文化や習慣、パソコンの使い方を教えたり、休日には一緒に山登りに出かけ、食事会も開催されたそうです。タジキスタンには生魚を食べる習慣がないため寿司が苦手で、お寿司屋さんに行ったときには玉子を注文したといったエピソードや、日本語の学習も兼ねてよく日本語のなぞなぞを出して遊んだといった話で盛り上がりました。

間もなくタジキスタンに帰国予定のシュクロナさんですが、今度はシュクロナさんの弟が日本へ留学したいという意欲を持っているそうです。シュクロナさんは日本語とタジク語の辞書を作りたいとも話しており、日本とタジキスタンの架け橋として、今後の活躍に期待したいと思います。

(文責:市民参加協力課 土方綾)

(注1)札幌SVくらぶ:シニア海外ボランティア等、外国でボランティア活動を経験した人たちが、帰国後も互いに親睦を深め、その豊かな体験を社会還元する会です。(2012年6月発足)