北海道登別明日中等教育学校で異文化交流プログラムを実施しました!

2022年11月1日

【画像】第2回目の異文化交流プログラムのレポートをお届けします!
異文化交流プログラムは、JICAが学校現場における国際理解教育を支援する事業の一つとして、道内に在住する外国人を学校に派遣し、児童・生徒との交流の機会を提供するプログラムです。英語などの語学習得が目的ではなく、外国人やその国の文化へ興味をもってもらい、交流を通じてコミュニケーション能力を培うことを目的としています。今年度は、小・中・高校合わせて10件の実施を予定しています。
※訪問する外国の方の国籍や人数は各回で異なります。

カンボジア、ミャンマー、フィリピンの文化紹介!

登別明日中等教育学校で10月7日に行われたプログラムは、前半が各国の文化紹介、後半は各国の災害・防災事情を学ぶ内容でした。
今回は外国人ゲスト5名(カンボジア人2名、ミャンマー人1名、フィリピン人/フィリピンにルーツを持つ方2名)が学校を訪れ、3回生(中学校3年生に相当)と日本語で交流を行いました。
当日は学校全体で「防災デー」として1日を通して防災に関する取り組みを行っており、廊下では傷病者の救出シュミレーションを行うなど活発な様子でした。

前半の各国の文化紹介パートでは、カンボジアの方が自己紹介で「好きな食べ物はお寿司と味噌ラーメンです」とコメントし、生徒たちが「うんうん、わかります!」と頷いて共感を伝えたり、フィリピンに関する紹介では「フィリピンでは9月から街がクリスマスムードになります」という説明に、「えー!早すぎない!?」と驚きの声が上がっていました。

あなたの国の災害・防災事情は…?

プログラムの後半は、グループに分かれて各国の災害や防災事情を学ぶパートです。

ミャンマーの方は、国に大きな被害をもたらしたサイクロンを取り上げ「日本でも大災害は起こるけど、ミャンマーより死傷者数が少ないように感じています。それは日本の皆さんが防災の知識を持っていて、普段から避難訓練を行っていること、建物・設備がしっかりしていることが理由なのではないでしょうか」と語り掛けました。生徒たちは自身の生活の中にある当たり前に、改めて目を向けた様子でした。

カンボジア人留学生は、カンボジアを流れるメコン川を取り上げ「雨期になると川が氾濫し、洪水が家屋や農作物に影響を及ぼします」と、大河川がある国ならではの災害の話をしました。生徒からの「将来の夢は?」という質問に対しては、「このまま日本で大学院に進み、その後は日本で数年働き、将来は大学の教授を目指しています」と、生徒たちが勉学への意欲が湧くようなキャリア計画もお話してくれました。

フィリピンの方による「フィリピンにある災害はどれ?1.台風 2.地震 3.噴火」という三択クイズでは、「『全部ある』が正解です!」とまさかの答え合わせ。「そんなのあり!?」と生徒達も驚きのリアクションで楽しく盛り上がっていました。

ゲストが帰る頃には生徒達はすっかり打ち解けた様子で、ミャンマーの方に「ミンガラバー!」とミャンマー語で挨拶していました。終始ゲスト達に関心を持ってプログラムに取り組んでくれたので、あっという間に時間が経ち、名残惜しそうにしている生徒達の姿が印象的でした。

異文化交流プログラムについてのレポートは今後も不定期で更新予定です。
お見逃しなく!