【岩手県】釜石市で活動中のJICA海外協力隊グローカルプログラム生による中間報告会

2022年8月16日

 2022年7月4 日(月)より、岩手県釜石市においてJICA海外協力隊グローカルプログラム(※)に参加しているJICA海外協力隊候補生が、8月9日(火)に中間報告会を行いました。 

(株)パソナ東北創生で活動中の阿部 璃音さん

 2022年度3次隊としてエジプトに派遣予定の阿部 璃音さん(体育)は、(株)パソナ東北創生にて、JICA海外協力隊グローカルプログラム(GP)に参加しています。
 国際交流イベントの企画・開催と、地方創生インターン事業における継続的な母集団形成の2つの活動を予定しています。この活動を通して、自分の強みや弱みといった自己理解を深め、プロジェクトの推進力を向上させ、エジプトでの2年間の活動目的をより明確にすることを目標としています。
 持ち前の行動力や推進力を活かし、この1か月で、放課後こども教室のお手伝いやラグビー女子日本代表と地域団体と共に行ったビーチクリーン活動のサポート、高校生向けのプロジェクト等、様々な活動に参加しました。「自分からいろいろな人に会うことを心掛け、スピード感をもってプロジェクトを進められた。その場で自分のできることを探し、実行できた」と報告しました。今後は、苦手意識のある「人に頼ること」に挑戦し、準備を進めている中高生を対象とした国際交流イベントの開催やSNSを活用したインターン事業における学生母集団形成を行い、目標の達成を目指します。釜石市地元の海産物、地元の方との焚火やシーカヤック等、地元ならではの生活も楽しみながら地元の方を巻き込んで後半の活動も行っていきます。

(一社)ユナイテッド グリーンで活動中の加藤 穂高さん  

 2022年度3次隊としてナミビアに派遣予定の加藤 穂高さん(電気・電子設備)は、(一社)ユナイテッド グリーンでGPに参加しています。
 菜の花を活用したプロジェクトで地域活性化を行う受入れ先の広報活動、団体が所有するECOハウス周辺の活動基盤整備、教育プログラムのモデル化、未来の暮らしのグローバルスタンダードの活動をしています。活動を「自分ごと」として理解し広報や改善を実施すること、ナミビアでも世界のどこでも適応できる能力を身に付けることを自身の活動目標としています。この1か月間は、受入れ先を紹介するプレゼンテーションの実施、冬季に凍結で破損した水道管や菜種油の原料となる菜の花の乾燥場所の雨漏り箇所の補修、学校や地域イベントでの教育プログラムの実演、団体の代表とのミーティングなど多岐にわたる活動をしました。その他にも、自給自足の生活の一環として、農作物の栽培や菜種の選別、菜種油の納入のお手伝いもしています。今後も、「空から自分を眺めるように自分を認識し判断することを大切に、より受入れ先の一員としての理解を深め行動していきたい」と報告しました。学生時代に日本は平和な国である一方、海外には紛争や貧困で苦しむ方々がいることに疑問を持ち、国際協力を仕事にすることを決意したという加藤さん、ご自身もラガーマンでもあり、特にご縁を感じているという釜石市の魅力をさらに堪能しながら活動に励みます。

(報告者:JICA東北 小林/菊池)

※「JICA海外協力隊グローカルプログラム」
帰国後も日本国内の地域が抱える課題解決に取り組む意思を有するJICA海外協力隊が、地域の方々とともに、自治体等が実施する地方活性化や地方創生の取り組みを学び、海外での活動に活かしてもらうことを目的としています。訓練所での派遣前訓練開始前の期間(3か月間程度)に研修を行い、日本国内の地域活性化の取組みを知る事で、開発途上国での協力活動においても有益な実務経験や知見を得ることも期待されます。