【岩手県】釜石市で活動中のJICA海外協力隊グローカルプログラム生による中間報告会

2022年5月18日

 2022年4月4日(月)より、岩手県釜石市においてJICA海外協力隊グローカルプログラム(※)に参加しているJICA海外協力隊候補生が、5月17日(火)に中間報告会を行いました。

(株)パソナ東北創生で活動中の新崎 茂吉さん 

 2022年度2次隊としてボツワナに派遣予定の新崎 茂吉さん(バレーボール)は、(株)パソナ東北創生にて、JICA海外協力隊グローカルプログラム(GP)に参加しています。
 ボツワナに派遣される時には何が出来るようになっていたいのかを考え、そこから逆算して「釜石ではどんなことを学んでおくべきか」を検討し、「自分自身が講師として人に指導する経験を積む」「研修の運営補助を通して営業・コミュニケーションスキルや準備の大切さ等を学ぶ」ことを、GPの実習計画としています。 
 GPを通じて多くの地域の人たちと繋がれていると語る一方、多くの関係者間でのスケジュールや優先順位を調整する難しさなども実感しながら、6月のイベント開催に向けて準備を進めています。

(一社)根浜MINDで活動中の鍋田 肇さん  

 2022年度2次隊としてブータンに派遣予定の鍋田 肇さん(農林統計)は、(一社)根浜MINDでGPに参加しています。
 釜石市や鵜住居地区、根浜地区を知るための活動として、市役所のオープンシティー推進室での聞き取り、いのちをつなぐ未来館での学習や資料の調査等を行いました。また、根浜MINDを知るための活動としてハマナス再生プロジェクトへの参画、防災関連のイベントの運営に携わると共に、役員との会合等を通して、釜石市の歴史や現状を把握するために関係各所と連携をとりながら精力的に活動に取組んでいます。
 特に、震災後に作成された釜石市の復興や防災の記録から知ることのできる震災復興の取組みや教訓はとても参考になるものが多く、消防団や町内会などの自主防災組織のあり方についても大変貴重な学びとなったと報告しました。

(株)かまいしDMCで活動中の宮崎 真緒さん

 2022年度2次隊としてベトナムに派遣予定の宮崎 真緒さん(建築隊員)は、(株)かまいしDMCでGPに参加しています。
 根浜地区は、東日本大震災の影響で各地にバラバラに避難した住民を「一人でも多く根浜に帰す」ことを目標に復興まちづくりを行った結果、約6割の住民が同地区での再建を果たしたという実績があります。かまいしDMCではその復興プロセスをワークショップ化することを試みており、宮崎さんは関係者への聞き取りや過去の資料を整理することにより情報を集め、ワークショップ化を目指しています。
 また、新たなワーケーション施設建築のための役所調査や敷地調査といった調査の補助も行うことで、建築分野での知見も深めています。

※「JICA海外協力隊グローカルプログラム」
帰国後も日本国内の地域が抱える課題解決に取り組む意思を有するJICA海外協力隊が、地域の方々とともに、自治体等が実施する地方活性化や地方創生の取り組みを学び、海外での活動に活かしてもらうことを目的としています。訓練所での派遣前訓練開始前の期間(3か月間程度)に研修を行い、日本国内の地域活性化の取組みを知る事で、開発途上国での協力活動においても有益な実務経験や知見を得ることも期待されます。

(報告者:JICA東北 遠藤/菊池)