協力隊経験者であるJICAスタッフが日本文化紹介を通してベトナム人にエール!

3月30日、埼玉県の大恩寺にて、協力隊経験者であるJICA国内協力員及び国際協力推進員がコロナ禍で困窮するベトナム人と共に、見て・作って・体験する日本文化交流会を実施しました。

2021年4月8日

様々な事情を抱える在留ベトナム人

滞在中のベトナム人、JICA職員で記念撮影

 埼玉県本庄市にあるベトナム寺院「大恩寺」は、在日ベトナム仏教信者会の会長である尼僧ティック・タム・チーさんの活動拠点です。この大恩寺には、コロナ禍で行き場をなくした多くのベトナム人が、タム・チーさんを頼って日本全国からやってきます。
 現在、新型コロナウイルスの影響により雇い止めにあった技能実習生や予定通りに帰国ができずに生活に苦しむ留学生など約30人のベトナム人が滞在し、次の就職先やベトナムへの帰国が決まるまでの期間を過ごしています。(2021年3月30日時点)

そんな彼らを少しでも元気づけようと、JICA海外協力隊経験者でもある有志のJICA国内協力員(*1)及び国際協力推進員(*2)が集まり、日本文化交流会が行われました。

見て・作って・体験する日本の文化

筆を使って日本語で自分の名前を書く参加者

ソーラン節の披露

 協力隊時代にも現地で折り紙や書道など日本文化を紹介する機会が多くあったJICAスタッフ。 当日も手慣れた様子で準備を進め交流会は始まりました。
 本堂に用意されたのは書道・折り紙・茶道のブース。 参加者は、茶道ではお茶の点て方や香りの楽しみ方、書道では筆の持ち方から実際に自分の名前を書く体験、折り紙では鶴を折ってみるなど、様々な体験をしました。
 参加したベトナム人の方々は、最初は緊張していたものの、お茶や習字を体験していくうちに自然と笑顔が広がり、日本の文化体験を楽しんでもらいました。
また、屋外では空手コーナーも設けられ、基本的な型と突きの動作にもチャレンジしました。最後にJICA国内協力員と当日駆け付けた協力隊経験者による力強いソーラン節が披露され、日本の民謡と踊りにも親しんでもらいました。

JICAは、コロナ禍で苦しむ在留外国人の皆さんを幅広い形で支援し応援してまいります。

*1国内協力員:JICA海外協力隊のボランティア経験を生かしつつ国内事業における様々な業務に携わる人材。
*2国際協力推進員:「地域のJICA窓口」として、JICAの国際協力事業の支援、広報啓発活動事業の推進及び地方自治体・地域国際化協会等が行う国際協力事業との連携促進等を担当します。地域とJICA,地域と世界を結ぶパイプ役として活動しています。