【3/18開催報告】 現地での苦悩を基にしたワークショップを実施!

JICA東京と開発教育協会(dear)は、JICA海外協力隊、草の根技術協力事業実施団体の現地での苦悩を教材にしたワークショップを開催しました。

2021年4月14日

私もまったく同じ悩みを抱えていた!!と共感、ジブンゴトに置き換えて考えたワークショップ

ワークショップ 相互理解の難しさとコツから

2名のJICA海外協力隊、2つの草の根技協実施団体が現地で悩み、葛藤した経験を基に、DEARのファシリテーションのもと約20名が参加し、ワークショップを開催しました。

4つの事例はこちら:
1)フィリピン/商品開発と販売促進:フィリピンで養蚕!スタッフの熱意とアイデアで商品は完成したのに、コロナ禍で売れない・・・。
2)ベナン/ニーズの探り方:現地で「やって!」と言われる図画工作の授業、自分が去った後も持続可能といえるのか?本当のニーズとは?
3)ガーナ/活動の妥当性への葛藤:進んでいく国際交流プロジェクト。やらねば…と、こなすことで精一杯で、目的がぶれていないか。
4)フィリピン/相互理解の難しさとコツ:考え方の違いは国ではなく、個人で異なり、フィリピンと日本の先生は、同じ思いや悩みをもっているのではないか。

自分の経験を教材にすると、活動が俯瞰でき、より多くの人と大きなテーマで考えられる!

自分の体験を教材にする意味はこんなにある!

 事例提供者からは、「体験を教材にしたことで自分たちの教育手法の価値を再認識できた。」また、「ワークショップという新しい視点で周りをプロジェクトに巻き込み、協力者を増やすという点がとても新しく勉強になった」というコメントがありました。
 商品開発・販路開拓をテーマにしたグループの参加者からは、「販路についてまさに同じ課題を抱えている」と強い共感が示され、また、「潜在的な顧客に商品とその背景を知ってもらうことがよいのではないか」と事後アンケートにコメントも寄せられ、ジブンゴトとして捉えられたことがうかがえました。
 ワークショップ体験後、DEARから今回の「自分の体験を教材にすることの意味」について解説があり、参加者は、教材作成の過程とワークショップの効果について体感をもって理解を深めました。

個人が持つ経験を他者に伝えることを始めよう!

最後はみんなでファイティン!

 本イベントの最後には、2月18日開催の本イベントの第1弾で講師を務めた安野氏(㈱Unitedpressworld代表)から、参加者作成の1分間動画に講評をいただく場面もありました。安野氏の「どれも制作意欲が伝わり、ワクワクした。少し手を加えれば格段にレベルが上がる」との高評価と、「集めた素材は捨てがたいが、捨てる勇気を持つ」というアドバイスを受け、作品を提出した参加者は改善への意欲を持った様子でした。
 
 2020年3月以降、コロナ禍で現地渡航ができない中で、JICA海外協力隊と草の根団体が、分野や活動国にとらわれず、それぞれの知見を共有する場を作ってきた本イベントは、今回が最後となりました。この場を通し、新たな視点と協働のヒントを得て、コロナ禍での活動に目を向けられた方が多いことを願っています。
 ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。