フィリピンの女性たちの想いが込められたリサイクルプラスチックが名古屋に

ジェイアール名古屋タカシマヤで「やさしい暮らし展」が開催され、多くの方に草の根技術協力事業から生まれた商品を手に取っていただきました。

2021年6月1日

人と環境にやさしいリサイクルプラスチック

プロジェクトスタッフの小林さん

5月19日(水)~21日(金)にジェイアール名古屋タカシマヤで開催された「やさしい暮らし展 ~めぐり、つないで、地球にやさしく~」に、学校法人 慶應義塾が実施中の草の根技術協力事業「フィリピンボホール州タグビララン市におけるプラスチックリサイクル事業による女性の所得向上プロジェクト」から生まれた商品が並びました。

リサイクルプラスチックシートから作ったピアスをご購入いただきました

愛知県の緊急事態宣言発令を受け、当初6日間の開催予定が3日間のみの開催となったことにより、来場者数が例年の半数以下であったようですが、多くの方がブースで足を止め、商品を手に取ってくださいました。

プロジェクトに関わることで人生が変わった

カリピの女性たちの活動の様子

同プロジェクトでは、フィリピン・ボホール島の女性たちで構成される住民生産グループ「カリピ」のメンバーと共に、廃棄プラスチックを加工して製作したカラフルなシートを使った商品の開発を進めています。

これまで一部のカリピ女性たちは、お金が必要なときはいつも夫に「お金をください」と言う必要があり、対等な夫婦関係が築かれていませんでした。また、家庭以外で仕事を持っていないことによって、居場所の無さを感じているカリピ女性たちもいました。

プロジェクトに関わり、働く場所ができたことで「居場所」を見つけたRowenaさんは、自分たちの製品が日本で販売されていることについて、「私のような環境にある女性は、このプロジェクトに参加することで副収入を得るだけでなく、自分に自信を持つことができます。私たちを応援してくれている日本の皆さん、本当にありがとうございます。」と話してくれました。また今後について「商品が安定的に売れるようになり、私たちが自由に使えるお金を手にできることは、他の女性たちへのエンパワーメントにも繋がります。」と語ります。

たくさんの方々からの応援がさらなる活動の糧に

バッグを手に取ってくださった原田さとみさん

今回の出展はリサイクルプラスチックシートを購入くださった株式会社大醐のご厚意で実現しました。また、フェアトレードタウンなごやの代表としてトークステージに登壇された、JICA中部オフィシャルサポーターでタレントの原田さとみさんから「この活動は、フェアトレードであり、女性の地位向上の側面もあり、さらにプラスチックゴミ問題へのアプローチも兼ねる良い活動ですね。」と声をかけていただいたほか、以前プラスチックシートを購入くださった方がご自身で作った作品を見せに来てくださるなど、本プロジェクトは多くのサポートを受けながら進んでいます。

リサイクルプラスチックシートから作られたお手製マスクケース

今後は、2021年6月9日(水)~15日(火)に名鉄百貨店で開催予定の「グローバルスマイルフェア」にて、リサイクルプラスチックシートおよび商品を展示予定です。