Salamat pagi!~インドネシアからこんにちは!~ Vol.1

インドネシア中部ジャワ州スラカルタ市で実施中の「中部ジャワ州スラカルタ市「自閉症教育」の人材育成事業」について、現地からの声をお届けします!(第1回/全5回予定)

2022年6月6日

「特別支援が必要な子どもの入園を拒んではならぬ」でも、どうすれば…。

インドネシア政府は、障害や特別なニーズのある児童・生徒の教育へのアクセスを拡大するため、就学前教育から高等教育まで、すべての教育レベルでインクルーシブ教育(*)の確立に取り組んでいます。しかし、現場レベルでは、インクルーシブ教育の実践に必要な知識とスキルを持つ教員の確保が喫緊の課題となっています。
そこで、一般社団法人こども支援チェルクがJICA草の根技術協力事業にて2017年から中部ジャワ州でのインクルーシブ教育実践モデルの形成に取り組みました。2020年からは先行事業で見えてきた、自閉症を持つ子どもの教育に悩みを感じている教員に対応するため、多様な子どもの特性に応じたアプローチ方法を実践できる人材の育成を目指して現地カウンターパートと共に取り組んでいます。


(*)インクルーシブ教育とは、障害の有無に関わらず、学校が全ての子どもたちを受け入れ、個々の教育ニーズに合わせた学習機会を提供し、共生社会の構築を目指すものです。

一緒に頑張る現地カウンターパートからのメッセージ

Salamat pagi!皆さんこんにちは!
私は、スラカルタ市地域住民参加型リハビリテーション開発研修センター(Community-Based Rehabilitation and Development training center, 以下CBR-DTC)のジョナサン・マラトモです。

日本とはオンラインでつないで研修を実施しています。
カメラを複数台用意して、現場の様子が伝わるように工夫しています。

CBR-DTCでは、これまでにも多くの教員研修を行ってきました。しかし、このコロナ禍で、オンライン研修を実施することは、我々にとって大きなチャレンジでした。
研修に向けて多くの資料を準備し、また、日本人の専門家が作成した資料をインドネシア語に翻訳する必要があります。加えて、オンラインでの研修においても日本人の講師と研修生が双方向でコミュニケーションできるように、音響設備やインターネット接続、カメラの設定など、入念な準備と調整も必要です。それでも予想外のトラブルも多く、問題が発生するたびに現地と日本のスタッフが連絡を取り合い、解決策を一緒に考えます。

今回のメッセージをいただいたマラトモさん。
いつも元気に明るく活動に協力してくださっている姿が印象的です。

どれも簡単なことではありませんが、これまでの経験から私たちは「皆が協力して問題を解決しようとすること」、「実践を通して努力すること」、「お互いを尊重すること」、そして「研修生の積極的な参加を継続すること」を学びました。
このプロジェクトの実施を通して多くのことを学ぶ機会を与えてくれたJICAに感謝します。

※現地活動の様子はこども支援チェルクのFacebookにて随時公開しています。