神奈川県教育委員会主催 国際教育研修に協力しました

2020年9月25日

8月25日(火)にJICA横浜にて神奈川県教育委員会主催「国際教育研修」が開催されました。国際教育研修は、神奈川県の小・中・高等学校・特別支援学校の教員を対象とした研修で、講演・ワークショップ体験を通して、国際教育の現状及び取組についての理解を深めることを目的として実施されており、JICA横浜も研修に協力をしています。

【JICAの開発教育/国際理解教育の取り組み】

中野職員の講演の様子

 まず、「JICA横浜事業説明及び開発教育支援事業について」と題してJICA横浜市民参加協力課中野貴之職員よりJICA事業説明及び開発教育支援事業についての講演を行いました。開発途上国の現状、JICAが行う国際協力、そして実際の出前講座などで行っている、自身の協力隊での経験をもとにしたワークショップの体験も行いました。参加者はJICAの取り組みについて理解できたとともに、実際のワークショップを体験できたことで開発教育/国際理解教育の方法などについて理解を深めたようでした。

【JICA教師海外研修の参加者の授業実践報告】

菊川教諭による実践報告の様子

 次に、昨年度のJICA教師海外研修(注1)に参加した神奈川県総合産業高等学校の菊川正太教諭より研修での学びをもとに行った授業実践の報告を行いました。教師海外研修のねらいや研修参加者全員でのワークショップ(注2)作成の過程、実際の授業実践での生徒の学びの様子などを紹介いただきました。また、作成したワークショップの体験も行いました。参加者は、実際の子どもたちと同じワークショップを体験したことで、実際の授業を身をもって感じていたようでした。

【授業で活用できるワークショップ体験】

 続いて、JICA横浜開発教育教員向け研修運営事務局より、「主体的・対話的・深い学び」実践のためのファシリテーションについて紹介しました。アクティブラーニングや参加型学習の実践では、教員自身がファシリテーターとなり、安心・安全な場をつくることや、参加者がテーマをつかむことのできる導入や動機付けを心がけることが大切である等の内容でしたが、参加された先生方からは共感の声があがっていました。また、開発教育協会/DEARが作成した、多文化共生と人間尊重を考えるカードゲーム「レヌカの学び」(注3)を体験しました。本来はグループで取り組むワークを、今回は個人ワークでの実施となりましたが、私たちが抱きがちな他者への先入観や、外国に対するステレオタイプに気づいた様子が伺えました。

【今回の研修を通して】

 今回の研修に参加した先生方は、どのように国際理解教育/開発教育の実践を行うのか、ファシリテーターとなりアクティブラーニング・参加型学習を取り入れていくか、といったことを今回の研修を通して考えたようです。参加された先生方により、児童・生徒の皆さんが少しでも異文化や世界のことをジブンゴトとして考えてくれることに期待が寄せられます。