【実施報告】2021年度 教師国内研修 第1回目研修

2021年8月12日

今年度JICA横浜では、国内にて全8回の研修とフィールドワークを行う教師国内研修を実施することといたしました。本研修では「多文化共生~教室から始める“共に生きる文化”の創造~」をテーマとして、教室での多文化共生について考え、学校、社会、そして世界の多文化共生への理解を深め、研修での経験をいかしたワークショップ(参加型学習教材)の作成を目指します。

今回7名(小学校3名、中学校2名、高校1名、専門学校1名)が参加し、これからの約9か月間共に研修を実施していきます。7月3日(土)にJICA横浜にて第1回目研修を行いました。

【チームビルディング】

本研修のゴールについて共有している様子

 まずチームビルディングを目的に、自己紹介やチームのゴール、研修の進め方、そしてチームとして疑問・不思議に思った「モヤモヤ」を大切にし、それを活かしながらゴールとする教材づくりに取り組むことを丁寧に共有し合いました。

【参加者同士での意見交換】

国際理解教育/開発教育について知りたいことを共有しました

 続いて、「国際理解教育/開発教育について知りたいこと」や、参加者が考える「多文化共生」の理想の姿と、児童生徒の現状を共有する時間を取りました。多文化共生の理想イメージとして「違いを受け入れる」「お互いを尊重する」「安心安全な場であることが必要」「みんな違ってみんないい」などが挙がりました。

【ワークショップ体験とふりかえり】

 次に3つのワークショップを実際に体験し、児童・生徒・学生に考えて・気づいてほしいことを教員の側から「説得」するのではなく、体験を通して「納得」させることが大事であると理解したようでした。
 最後に1日のふりかえりを行い、参加者からは「納得感が重要!」「何を話しても安心できる空間が大切!」「バイアスをなくしていくには、どうすればいいのか」などの意見が出されました。各々が収穫を得ることができ、今後の課題も整理され、有意義な研修となったようです。

 次回、第2回目研修は、「国際理解教育/開発教育教員セミナー(基礎編)」です。国際理解教育/開発教育の理念・方法を学び、ワークショップ体験をします。

【教師国内研修とは】

教師国内研修は、これまでJICA横浜にて実施していた、教師海外研修の代替研修として昨年度に引き続き実施されることとなった研修です。国際理解教育や開発教育に熱心に取り組んでいる小・中・高の教員のみなさんを対象に、国内での全8回の研修とフィールドワークを通して、教室にある多文化共生から世界の多文化共生を考え、これからの多文化共生社会、持続可能な社会の実現を目指し、世界、国内、地域の問題を自分事として捉えて、まずは教室から実践できる次代を担う子どもたちを育成することを目的として実施しています。