【実施報告】2022年度 教師国内研修(第2回)

2022年9月6日

JICA横浜では2022年度、国内で全7回の研修とフィールドワークを行う教師国内研修を実施することとなりました。本研修では「SDGs誰一人取り残さない 多文化共生~日本人移民・日系人をテーマに~」として、教室での多文化共生について考え、学校、社会、そして世界の多文化共生への理解を深め、研修での経験を活かした探求学習の活動案の作成を目指します。

今回6名(小学校3名、中学校1名、高校2名)が参加し、これからの約8か月間共に研修を実施していきます。第1回目として、7月16日開催の「国際理解教育/開発教育セミナー基礎編」に参加し、7月30日(土)にJICA横浜にて第2回研修を行いました。

チームビルディング

研修内容を共有している様子

まずチームビルディングを目的に、自己紹介やチームのゴール、研修の進め方を共有し合いました。気づかせ合うチーム、1+1を2以上にしていくチームなど、目指すチーム像を確認しました。

多文化共生について思うこと

続いて、参加者が考える「多文化共生」の理想の姿と、児童生徒の現状を共有する時間を取りました。多文化共生の理想イメージとして「違いを知る」「違いを認める」などが挙がりました。「認める」「認め合う」とはどのようなことなのかという疑問が出てきて、今後全員で深めていこうと話し合いました。

国際理解教育/開発教育について知りたいこと

「自分自身の引き出しを多くしたい」「現状、方法、教材、手法、ファシリテーションスキルを学びたい」「子どもが学ぶ価値のある単元にするための内容、方法、計画を知りたい」など具体的なことが多く挙がりました。

ワークショップ体験

【画像】5つのワークショップを実際に体験しました。体験から教員が伝えたいことを「説得」するのではなく、ワークから学習者に「納得」してもらうイメージをつかめたようでした。

第2回研修を終えて

ふりかえりでは多くの学びの整理の付箋が出ました

1日のふりかえりとして、「体を動かしながら体験するのは大事」「楽しみながら気づかせたい」「ジブンゴトにさせる工夫が重要」「当たり前を疑うことは大切」「ゲームで終わらせないための工夫が必要」「知識から実践に落とし込ませたい」などの意見が出されました。多くの気づきを得て、また今後さらに知りたいことも増えたようで、参加者にとって有意義な研修となったようです。

次回、第3回目研修は、SDGsをテーマにした研修です。SDGsの概要、実践例、自分自身の向き合い方、児童・生徒への伝え方などを学び、話し合う予定です。

教師国内研修とは

教師国内研修は、これまでJICA横浜にて実施していた、教師海外研修の代替研修として2020年度から継続的に実施している研修です。国際理解教育や開発教育に熱心に取り組んでいる小・中・高の教員の皆さんを対象に、国内での全7回の研修とフィールドワーク等を通して、教室にある多文化共生から世界の多文化共生を考え、これからの多文化共生社会、持続可能な社会の実現を目指し、世界、国内、地域の問題を自分事として捉えて、まずは教室から実践できる次代を担う子どもたちを育成することを目的として実施しています。

教師国内研修の全体スケジュール(予定)

【画像】研修スケジュールは右記の通りです。2022年7月~2023年3月の中で、全7回と国内フィールドワークの実施を予定しています。
(注)研修プログラムはあくまでも現段階の予定で、変更する場合があります。
(注)新型コロナウイルスの感染拡大状況等により、オンライン実施になる場合もあります。