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「地域輝かせ隊」の清水真奈氏、「違いを知ることが貢献への一歩」

2024.07.01

「地域輝かせ隊」は、JICA海外協力隊として「持続可能な観光開発」に取り組む隊員のグループ名です。今回はドミニカ共和国のラ・ロマーナ及びバジャイベ地域で活動中の清水さんを紹介します。

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大阪府出身の清水真奈さんは、以前、京都市役所産業観光局にて計理部門の事業立案担当をされており、市の事業担当者と一緒に農泊プロジェクトや京都マンガ・アニメフェスタ等、農業や産業分野等で多くの新規事業を企画されました。現在はJICA海外協力隊員として、ドミニカ共和国のラ・ロマーナ(La Romana)-バジャイベ(Bayahibe)地域の観光クラスター協会に派遣され、経営管理の活動に従事されています。

(JICAスタッフ 佐藤知美)清水さんの任地は、ドミニカ共和国の中でも昨今観光開発が急速に進んでいる場所と聞きます。どんな観光地なのでしょうか?

ラ・ロマーナ-バジャイベの特徴は、「サオナ島」や「ドミニクス」の美しいビーチです。トリップアドバイザーの「カリブ海の美しいビーチ50選」にも選出されました。また、サルガッサム(藻)がないビーチであることも特徴で、ビーチ沿いにはオールインクルーシブホテルが立ち並び、ホテルでの滞在を楽しむことが出来ます。

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更に、東部地域にはコトゥバナマ(Cotubanama)国立公園もあり、熱帯及び亜熱帯林、マングローブの中で様々な動植物に出会うことが出来るとともに、ダイビングやシュノーケリングで美しいサンゴ礁を観察することもできます。また、カサデカンポ(Casa de Campo)という一大リゾート地もあり、敷地内ではドミニカ共和国の伝統的な建築とヨーロッパ建築が融合された美しい景色を楽しむこともできる観光地です。

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(佐藤)今後ビーチリゾートとして発展する可能性が高い地域なのですね。ドミニカ共和国はインクルーシブ型リゾート観光が多いですが、ラ・ロマーナ-バジャイベの観光産業と地元社会との関わり合いについて現状を教えてください。

オールインクルーシブホテル型リゾート観光が中心のため、観光産業と観光地域社会の連携が少ないのが課題です。また、ビーチ等の美しい自然資源を守りながら持続的に観光産業を育てることが出来るかも重要な課題です。

(佐藤)そうなのですね。現在の清水さんの活動内容を教えて頂けないでしょうか?

ラ・ロマーナ-バジャイベ観光クラスター協会にて、「経営管理」という職種で活動しています。クラスター観光協会は地域の観光振興、住民の生活向上のために活動しているNGOで、地元のホテルまたは観光に関わる中小企業が構成員となっています。

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主な活動内容は、観光クラスター協会の組織改善です。組織をより良くするためにクラスター協会の構成企業へインタビューを70社以上実施すると共に、メンバーの配属先に対する考えやイベントについてヒアリングを実施し、その結果を配属先の活動に反映するためのアドバイザリーのような活動を行っています。その他、観光クラスター協会のためのホームページ作成や新規の構成企業獲得のための営業活動も行っています。また、日本文化及び京都市の観光事業に関する講座も現地高校向けに実施したりしています。

各企業・個人ではなかなか地域の観光課題を解決することは難しいですが、組織が良くなりより多くのメンバーが加わって活動することで、ラ・ロマーナ-バジャイベの観光産業がさらに発展できると考えています。

(佐藤)ありがとうございます!最後に一言お願いします。

ドミニカ共和国東部唯一の地方隊員で日本人は1人ですがいつもコミュニケーションを取ることを大切に活動しています。今では年齢・性別関係なく多くの友人ができました。以前所属していた京都市とドミニカ共和国の観光は観光資源もその活用方法や課題も違いますが、違う視点からだからこそ気付けることもあるはず!と前向きに考えています。

本記事は2024年5月に作成されました。

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