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マラウイ ― 注目分野(教育分野)

JICAマラウイ事務所は、50年以上にわたる協力の歴史がありますので、これによって築かれたマラウイ政府からの信頼とネットワークが強みであり、ご関心のある企業の皆様のお力になることができると思います。まずはJICAマラウイ事務所またはJICA本部の民間連携事業担当へお気軽にご相談ください。

特に応募を期待する領域

マラウイ政府は、長期国家開発計画(MW2063)の重点分野(Enable)の1つとして「人的資源開発」を掲げており、2063年までに全国民が12年間の初等中等教育を受けられるようにすることを目指しています。また、スキル開発を目標とし、職業訓練・起業家精神育成を通して技術的、職業的スキルを持ち合わせた人材を育成することを目標としています。なお、国家教育セクター投資計画(NESIP)においても、「教育への公平なアクセス」、「教育の質と妥当性の向上」、「カバナンス強化」が重点分野として定められています。
JICAでは、MW2063に沿って、教育の質向上を目指し、中等教育の質向上を目的とした、マラウイの理数科教育における指導カリキュラムや教材の改善技術指導、初等教育における教育の質や留年率削減と修了率の改善を目指した、コミュニティ協働型の教育改善の技術支援、教員の能力向上を目的とした教員養成大学の校舎拡張支援などに取り組んできました。

マラウイ国の現状

マラウイの教育制度は初等教育(8年)、中等教育(4年)、高等教育と分類されています。初等教育については1994年に無償化されており、2022年の初等教育純就学率は88%です。他方で、課題として初等教育留年率が25%(2022年)、初等教育修了率は56%(2022年)に留まっていることからも、入学時から留年・退学せずに卒業できる生徒の割合が低いことも大きな問題です。また、中等教育についても中等教育純就学率は16.6%となっており、就学者の増加に対し中等有資格教員数が不足していることから、初等資格教員を中等教員として再配置していますが、教育の質に課題が残っています。南部アフリカ10か国の小学校6年生を対象とした学力調査SACMEQ(2019年)では、読み書きが10か国中10位、算数が8位という結果であったことからも教育の質向上が求められています。

これまでの事業実績

【セイコーエプソン株式会社とJICAが包括連携協定でDXを活用した教育に貢献】
セイコーエプソン株式会社とJICAにて包括連携協定が締結されたことから、マラウイにおける「数学まなび隊」にプロジェクターが提供されました。こちらのプロジェクターはDXを活用した教育分野の課題解決に貢献しています。

独立行政法人国際協力機構(JICA)とセイコーエプソン株式会社 包括連携協定を締結(2022年3月25日) | ニュースリリース | エプソン (epson.jp)
【JICA×エプソントップが語る】「諏訪湖の環境を絶対に汚さない」という信念からつながる国際協力 | 日本での取り組み - JICA

【広島大学とJICAが連携してマラウイの就学前教育に貢献】
広島大学大学院人間社会科学研究科国際教育開発プログラムでは、マラウイにおける小学1年生の留年率が高いことから、JICAと連携して、マラウイのカタベイ県において、小学校準備段階の就学前教育に着目し、就学前教育のアクセス向上と質の改善に向けた取り組みを行っています。

プロジェクト | 広島大学大学院人間社会科学研究科 国際教育開発プログラム (hiroshima-u.ac.jp)

【福井大学がJICAの草の根技術協力事業にてマラウイの教育の質向上に貢献】
福井大学では、マラウイにおける有資格教員の不足による教育の質の低下を改善するために、教師の学び合いの場を提供し、専門職学習コミュニティネットワーク構築することで教育の質向上に取り組んでいます。

マラウイ共和国ナリクレ教員養成大学との学術交流協定調印式を執り行いました。 | 福井大学 (u-fukui.ac.jp)
事業提案書要約 (jica.go.jp)

【JICAの草の根技術協力事業にてマラウイの子どもの教育と健康・安全の保障に貢献】
特定非営利活動法人アフリカ地域開発市民の会(CanDo)は、マラウイのパロンベ県において、地域の大人が自立的に協働することで子供の教育と健康・安全を保障することを目指して、地域コミュニティ参加型の学校活動、地域活動、教員育成に取り組んでいます。

【活動紹介】草の根技術協力事業_ライフスキル教育を基盤とした子どもの教育と健康・安全を保障する活動形成事業