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- パプアニューギニア ― 注目分野(保健医療分野)
特に応募を期待する領域
・保健医療
フィラリアの検査を行う保健局スタッフと村の子ども
ポリオワクチンを投与する保健ボランティア
応募を期待する背景・パプアニューギニア国の現状
パプアニューギニア保健省は「国家保健計画2021-2030」を策定し、そのテーマとして“Leaving no-behind is everybody’s business”を掲げています。全ての人々の健康のために、中央政府、地方保健行政機関、コミュニティー、パートナー機関などが一丸となり課題解決に取り組んでいます。
パプアニューギニアの人口は全国に分散しており、8割が村落部に居住しています。そのため、全ての国民に等しく質の高い保健サービスを提供するのが困難な状況です。特に母親や妊婦にとっては、地理的条件や距離、医療従事者に対する遠慮などが保健サービスの利用を妨げており、そのことが母子の健康状態の維持にも悪影響を与えています。また、予防可能な感染症(呼吸器感染症、下痢症、マラリア、結核、リンパ系フィラリア症などの顧みられない熱帯病等)も、喫緊の課題とされている疾病です。さらに近年では糖尿病、心疾患、ガンなどの生活習慣病も増加傾向にあります。
保健省や地方保健局はこのような状況に対して対策を試みていますが、人材や資金不足という課題があり、その改善スピードはかなり遅い状況です。保健人材の質的・量的な不足、医療施設やコールドチェーン、医療廃棄物など施設や機材の未整備、慢性的な医薬品不足等、保健システムの脆弱さはこの国の根本的な課題となっています。保健省や地方保健局は、パートナーと共に保健システム強化のために個々のインプットや運営システムの改善を試みているところです。
参考リンク
担当者コメント
JICAは、顧みられない熱帯病の一つであるリンパ系フィラリア対策や地域保健と母子保健の改善などの支援を行っています。また近年では、2020年に発生した新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の流行時に、院内感染症の拡大防止のために、ポートモレスビー総合病院や州病院に対して蒸気滅菌機等の供与を行いました。国土の広いパプアニューギニアでは、支援すべきこと、対象とすべき病院や地域・村は無数にあります。PNGの行政機関による事業だけで改善することは極めて難しく、民間企業やその他パートナーとの連携、またサービスデリバリーには通信やドローン等の新技術の導入検討も重要となっています。ぜひ日本の企業の皆様と共に、パプアニューギニアの保健セクターの改善に貢献していければと考えております。ぜひお気軽にご連絡をいただければ幸いです。
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