微生物(バクテリア)活用技術で循環型社会を実現

2022年5月27日

【企業情報】
企業名:株式会社太陽油化
所在地:本社:〒175-0091 東京都板橋区三園2丁目12番2号
事業内容:廃棄物処理業、リサイクル商品の製造販売、危険物施設メンテナンス業
インターン受入人数:2021年夏期インターンシップ3名(2022年修了時インターンシップ3名受け入れ予定)
企業ウェブサイトURL:https://www.taiyo-yuka.com/

-生活排水問題解決と農業の効率化を可能とする循環型社会を目指して-

株式会社太陽油化は昭和38年7月廃油回収業企業として創業されました。
その後事業を拡大され、廃油のみならず広範囲の産業廃棄物収集運搬・処分を可能とし、また危険物施設等各種施設のメンテナンス等、信頼のおけるトータルサポートを実現しております。令和元年10月には農産物生産性を向上させる植物活性剤「東京8」が板橋製品技術大賞2019にて審査委員賞受賞されております。
株式会社太陽油化の製品である「東京8」は東京の汚泥処理を担当したプロフェッショナルが、汚泥処理の独自ノウハウに着想を得て開発した「バクテリアによる植物活性剤」です。この製品の使用によってオーガニック栽培の生産性がアップし、さまざまな土壌環境を大幅に改善する効果が確認されました。人体に対して無害かつ無臭で、誰もがストレスフリーで扱えます。このバクテリア製剤は、健康で美味しい作物の生産を強力にサポートしてくれるでしょう。

この独自のビジネスモデルで、「世界中の人に豊かで美味しい食を届ける」をテーマに、地域の小規模農業者を支援し、社会をより良くする活動を行っています。

ABEイニシアティブインターンシップ生との出会い

2021年夏、ABEイニシアティブプログラムの夏期インターンシップにてエリトリア出身の鹿児島大学・農学研究科に在籍していたNGUSE Kflu Fisehaさん(ABE第6バッチ、2019年度来日)、ケニア出身の鹿児島大学・農学部に在籍しているCHEPKOECH Raelさん(ABE第7バッチ、2020年度来日)、モザンビーク出身の新潟大学・自然科学研究科に在籍しているMAVIA Edson Darioさん(ABE第7バッチ、2020年度来日)の3名を受入れました。その中で母国ケニアの農業問題解決に熱心だったCHEPKOECH Raelさんの事例について紹介します。
CHEPKOECH Raelさんは来日前はケニアにある農業関係の企業でCrop production supervisorとして従事していましたが、農作物栽培において肥料の価格の高さや農作物の出来の乏しさの問題に直面した経験がありました。そして同社でのインターンシップで、汚泥処理方法や生活排水から農業の生産性を向上させる微生物(バクテリア)を生み出す技術、その微生物(バクテリア)と既存の農業化学肥料を比較した際の有益なポイントなどを学び、同社の技術は自国ケニアでも応用可能なのか等の知識を得ました。インターンシップ中はケニアの農業事情やその課題等の情報を同社へ提供し、積極的に参加されていました。
夏期インターンシップへ参加したことにより同社の事業に感銘を受け、既存の化学肥料と比較して価格面が安くまた環境に良く収穫量も上がる「東京8」を自国に広めていきたいと考えており、今後の同社のアフリカ事業拡大と連携のために具体的な計画を立てています。現在同社の製品をケニアへ輸出することを試みており、将来的には自国でビジネスを興し同社のビジネスモデルを広げたいと熱意をもって活動しています。

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夏期インターンシップ最終プレゼンテーションの様子 左、元ABE生で同社へ就職されたENORA ELISABETH, MARIE-THERESE LE BORGNEさん、右MAVIA Edson Darioさん

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同社事業についての講義やディスカッションの様子 NGUSE Kflu Fisehaさん、CHEPKOECH Raelさん、MAVIA Edson Darioさん

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同社前での1枚 左から、ENORA ELISABETH, MARIE-THERESE LE BORGNEさん、CHEPKOECH Raelさん、MAVIA Edson Darioさん、NGUSE Kflu Fisehaさん同社代表取締役 石田太平氏