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- セネガル出身のJICAプログラム修了生と日本&セネガル企業との協業を促す帰国報告会を開催
セネガル出身のJICAプログラム修了生が、セネガル在住日本企業、セネガル現地企業、政府関係者と対面で成果報告会を実施
2024年12月3日、セネガルの首都ダカールで、ABEイニシアティブをはじめとするJICA長期研修プログラムの修了生4名の成果報告会が開催され、セネガル在住の日本企業や現地企業、セネガル政府関係者、在セネガル日本国大使館参事官他が招待されました。本帰国報告会では、日本企業やセネガル企業と修了生との協業や、いかにABEイニシアティブを研修員にとって実り多いプログラムにするかについて、熱い議論が交わされました。
集合写真
イベントはJICAセネガル事務所 森下所長の歓迎の挨拶で始まりました。森下所長からは、報告会を通して、修了生と日本ならびにセネガル企業や政府間関係者とが、修了生の経験を共有できることに対する喜びが伝えられた後、日本とセネガル間のビジネスネットワークに対するさらなる貢献への期待が述べられ、参加者の意識を高めました。その後、在セネガル日本国大使館参事官からの温かい開会の挨拶に続いて、JICAセネガル事務所より、研修プログラムの概要が説明されました。
開会の辞
JICAプログラム修了生による発表から将来の日本企業とのつながり強化へ
続いて修了生4名より、日本での専攻やインターンシップの経験等が紹介され、セネガル政府関係者や民間部門、セネガル在住の日本企業の間で、これら研修プログラムの重要性についての認識を高めることができました。加えて修了生間のネットワークも強化できました。
今回は、ABEイニシアティブ、SDGsグローバルリーダー、そしてX-Tech Programと異なる長期研修の修了生が発表しました。中でもX-Tech Program 修了生のNdéye Rokaya CISSE氏の発表は、IT技術を活用した養殖餌の改良についてで、問題意識、研究課題、解決方法、現在の業務と言った点において、非常につながりのある発表であった等参加者から好意的な意見が多く聞かれました。一方、参加した日本企業から、4人の発表者全員に対して、発表内容、発表言語等ついての助言もいただいており、来年以降の報告内容の改善知見を得る機会ともなりました。
参加者同士のディスカッションシーン
参加者同士のディスカッションシーン
セネガルならびに日本企業からの事業概要の共有により、修了生との連携について深い議論に発展
続いてセネガルスタートアップ1社、セネガル在住の日本企業2社、セネガル現地企業2社より、各社の事業概要が共有されました。
今回のイベントでは、日本企業だけでなく、スタートアップや日本に関心のある現地セネガル企業を招待し、発表をして頂きました。登壇企業の一つであるADEPME(中小企業育成支援機構)からは、日本の独自手法として有名な「カイゼン」について紹介があり、研修の修了生だけでなく、セネガル現地企業間同士が刺激を与え合い、ネットワークを築く良い機会ともなりました。ここでの発表は、その後、ネットワーキングランチ等の機会でさらなる議論に発展していきました。
日本企業各社の事業概要説明のシーン
日本ならびにセネガル企業と修了生とのネットワーキング昼食会でこれからの連携可能性を深耕
閉会の辞では、Director of Technical Cooperation PAPA BIRAMA THIAM氏より、今後も日本企業はもちろんセネガルの企業との協力関係をより強化して行くことの必要性を強調。研修プログラムを運営する日本政府及びJICA、本日参加された日本企業、JICA研修の修了生、政府関係者、在セネガル日本国大使館その他の方に対して感謝の言葉が述べられました。
本セッション後には、ネットワーキングのための昼食会が行われ、参加者間で親交を深め、セネガルの産業の発展や日本企業のセネガルでの更なる事業活動の活性化について、活発な意見が交わされました。
今回のイベントを通して、いかに日本企業とアフリカとの架け橋になるかを考えながら、真剣に日本企業と議論を交わす修了生の様子が見られました。
修了生同士、ランチを介しながら、現在の職場において、日本での経験を生かすことの難しさに触れ、同じ志を持つ仲間の大切さを強調する姿が見られました。
ネットワーキングランチのシーン
JICAは引き続きABEイニシアティブおよびJICA長期研修プログラムの研修員や修了生のサポートを続けながら、ネットワーク強化と日本企業との連携を促進し、アフリカと日本の架け橋となる、より多くの人材育成に尽力します。
【実施概要】
・会議名:ABEイニシアティブ第7回帰国報告会2024(セネガル)
・開催日: 2024年12月3日
・主催: JICAセネガル事務所
・場所: セネガル共和国ダカール市 LE NDIAMBOUR Hotel
【参加者】
・ ABEイニシアティブ修了生1名
Mr. Massar Pene(ABE8バッチ)
・ SDGsグローバルリーダープログラム修了生1名
Mr. Fafa SENE (SDGs2020)
・ X-Tech Program修了生2名
Ms. Ndéye Rokaya CISSE (卒業年2023年)
Mr. Khadim GAYE(卒業年2023年)
・日本企業 所属、役職
CFAO MOBILITY SENEGAL オペレーション・マネージャー
大日本土木 ダカール営業所長
Kagome Co. Ltd. CEO
Komatsu Senegal office サービスエンジニア
Matcha Cafe Dakar 代表
Mitsubishi Corporation セネガル駐在事務所長
戸田建設 専門部長(アフリカ)
TOMIQUI CEO
・現地企業 役職
FRAISEN 経理プロジェクトマネージャー
SenEngineering International CEO
ADEPME プログラム担当
Platform Technologies 代表
Les Jardins De TAGBE 代表
Kassane 創立者
・セネガル政府関係者 役職
経済・計画・協力省 研修部長
産業・商業省 中小企業局
労働・雇用・制度関係省 研究企画担当
職業訓練省 モニタリング室長
青少年・スポーツ・文化省 技術検査官
国民教育省 管理部門
高等教育・研究・イノベーション省 協力部長
漁業・海洋・港湾インフラ省 サラヤ地区水産部長
通信・電信・デジタル省 研修部長
都市計画・地方自治体・地域開発省 技術顧問
若年・女性起業支援委員会 技術顧問
中小企業基盤整備機構 プログラム担当
投資促進・大規模インフラ公社 人事部長
ダカール商工会議所 研究局長
セネガル日本職業訓練センター センター長
・在セネガル日本国大使館参事官
広瀬真一氏
・日本元研修生・元留学生協会(ASEJ)会長
Mr. Abdou Malib BA
・ Kakehashi Africa カントリーマネージャー
Ms. Diarietou Gueye
【プログラム概要】
〇 12月3日(火)
・歓迎挨拶と来賓紹介
JICAセネガル事務所 森下所長
・開会挨拶 在セネガル日本国大使館 広瀬真一参事官
・JICAセネガル事務所よりJICAプログラム紹介
・修了生による発表
・セネガルスタートアップ企業1社(FRAISEN)による発表
・日本企業2社(CFAO MOBILITY SENEGAL、大日本土木)による発表
・セネガル現地企業(ADEPME、SenEngineering International)による発表
・閉会の辞
Director of Technical Cooperation PAPA BIRAMA THIAM氏
・ネットワーキング昼食会
【背景・目的】
JICAは、アフリカの産業人材や行政官や若手研究者等の育成を目的とした長期研修事業を実施しています。今回開催された成果報告会では、以下の3つのプログラムの修了生を集め、日本企業との連携を促進するために開催されました。
<対象プログラム>
・アフリカの若者のための産業人材育成イニシアティブ(ABEイニシアティブ)
:
アフリカの産業人材、ビジネスにおいて日本とアフリカの架け橋となる人材の育成を目的として、アフリカの若者を対象に日本の大学での修士号取得と日本企業などでのインターンシップの機会を提供するプログラム。
・
SDGsグローバルリーダー
:
各国が抱える SDGs の政策課題の解決に向け、政策決定に深く関わるトップリーダーとなること、そして、日本の関係者(官公庁、民間企業、大学、NGO、JICA 等)と各分野のネットワークを構築・強化し、結果として、日本を良く知る人材の育成、日本との繋がりを強化することを目指すプログラム。
・
X-Tech Program
:
デジタルエコノミーの推進を担う機関における幹部候補生を対象に、日本のデジタルトランスフォーメーション(DX) を推進するアプローチを学び、自国に適した方法論を検討することができるようになる人材を育成するプログラム。研修修了生が、DXをけん引する組織において、X-TECH (ICTを活用したソリューションを提供することで新しい価値や仕組みを創造する) を俯瞰的に推進、官民のオープンイノベーションを形成することが期待されている。
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