ABEイニシアティブ研修員、同志社大学を総代として卒業

2016年9月24日、同志社大学大学院ビジネス研究科の卒業式が執り行われ、南アフリカ共和国出身のロルガット・タスニーム・ユヌスさん(ABEイニシアティブ第1バッチ研修員)が総代として学長より学位記が授与されました。今年度は全学科を代表してビジネス研究科から卒業生代表を選ぶ年度にあたり、成績および常に授業をリードする人柄などから、教授陣からの評価も非常に高かったタスニームさんが総代に選出されました。式にはベリル・ローズ・シスル駐日南アフリカ共和国大使も来賓として出席され、お祝いの言葉を述べられました。

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学位授与の様子

ABEイニシアティブの研修生として来日する以前、タスニームさんはトヨタ南アフリカで広報マネージャーとして勤務していました。修士論文では「南アフリカにおける電気自動車の普及」をテーマに、電気自動車産業の成長における支持要因と阻害要因についての分析を行いました。「日本は電気自動車産業が最も進んでいる国のひとつであり、そこで研究出来ることは理想的だった」と語るタスニームさん。電気自動車の使用は化石燃料消費の削減に繋がるので、その普及を目的とした政策が今後作られていくことに期待していると言います。また、日本語の習得に関しても「帰国後に日本人の同僚の助けになりたい」と積極的に授業を受けていました。

卒業式での学位授与の後、タスニームさんは卒業生代表としてスピーチを行いました。その中で、日本での留学生活はすべてが期待以上のものであったこと、またマーケティングの授業で学んだ4P(Product[製品]、Price[価格]、Place[流通] 、Promotion[販売促進])になぞらえ、ビジネス研究科で経験した4P(Passion[情熱]、Perseverance[忍耐]、Preparation[準備]、Pride[プライド])についてスピーチし、2年間の研究生活を振り返りました。最後は教授陣、大学事務、家族や友人への謝辞を述べ、卒業生への「おめでとうございます!」という日本語での激励で締めくくられました。

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スピーチを行うタスニームさん

卒業式の日を振り返り、「総代に選ばれたことは大変名誉なことでしたし、この留学生活におけるハイライトでした。」と語るタスニームさん。2年間の研修期間中、多くの人と交流したことで日本のビジネス習慣についての知見も得たと言います。帰国後はトヨタ南アフリカのマーケティング部に復職することが決まっており、今後ABEイニシアティブでの経験を活かしてさらに活躍していくことが期待されています。