【開催報告】AUDA-NEPAD / JICA サイドイベント「TICAD’s achievement in 30 years and the Prospects for Africa’s Development」を開催

2024.02.21

登壇したパネリストと AUDA-NEPAD、JICAの代表者(TICAD人材育成センターにて)

アフリカ開発会議(TICAD)は、この30年で、アフリカの持続可能な開発を推進するためのダイナミックなプラットフォームへと変容を遂げてきました。主要なステークホルダー間の対話を促進し、アフリカ大陸の差し迫った課題に取り組むための具体的な行動を喚起する上で、TICADは極めて重要な役割を果たしてきました。

JICAとアフリカ連合開発庁(AUDA-NEPAD)は、2023年に30年を迎えるTICADに関して、過去30年間の意義やこれまでの協力の成果の検証、加えてアフリカの中長期的な開発の方向性を整理することを目的に、共同調査を実施しています。

この度、2月16日(金)にエチオピア・アディスアベバにあるTICAD産業人材育成センターにて、本調査の暫定的な成果を、アフリカのリーダー層やTICADの主要なパートナー、その他アフリカや国際社会に広く発信することを目的に、JICAとAUDA-NEPADの共催によりサイドイベントを開催しました。

本イベントでは、アフリカ連合委員会(AUC)、日本政府、AUDA-NEPAD、JICA、国連開発計画(UNDP)、TICAD産業人材育成センターからハイレベルの参加者が登壇しました。

冒頭挨拶を行う深澤外務大臣政務官

冒頭に挨拶された深澤外務大臣政務官は、日本はアフリカ諸国が直面する多様な課題に積極的に取り組み、アフリカとの協力を促進する旨スピーチの中で強調されました。また、2024年には、TICAD9に向けたTICAD閣僚会合、2025年にはTICAD9が日本で予定されており、ここ2年はアフリカの年になることを述べられました。

同じく冒頭挨拶をされたスティーブ・ラランドAUCパートナーシップ管理・資金動員局長からは、「アフリカと日本の30年にわたる協力とパートナーシップを振り返るだけではなく、アフリカ大陸において、日本とアフリカが成し遂げてきた成果について本日ご参加の皆様と祝う機会としたい」と、今回のイベントの意義や期待を述べられました。

基調講演では、中村JICA理事長特別補佐が、過去30年間のTICADの変容とAUDA-NEPADとの連携も含むJICAの主要なイニシアティブの成果について発表しました。

中村JICA理事長特別補佐による基調講演の様子

パネルディスカッションでは、TICAD プロセスの意義や具体的な成果、今後のアフリカ開発の方向性について、議論を行いました。

AUDA-NEPADのムシンガティ首席補佐官とアミン・インフラ産業局長からは、TICADプロセスにより、アフリカ大陸におけるインフラ整備や保健から教育や貿易に至る様々な分野で大きな前進に貢献したことが、述べられました。

また、セラマウィットTICAD産業人材育成センター副所長は、TICADプロセスにおけるアフリカと日本の協力の重要なマイルストーンは何かという質問に対し、「まさにTICAD産業人材育成センターの建設が挙げられる」と述べられました。UNDPタンザニア常駐代表の小松原氏は、TICADは、ODAに関する二国間の会議ではなく、アフリカ開発の新たな課題に取り組むために、民間セクターや国際社会も含む様々なステークホルダーを巻き込んだオープンなフォーラムであることが強調されました。

閉会挨拶を行うナルドス・ベケレ=トーマスAUDA-NEPAD長官

AUDA-NEPADのナルドス・ベケレ-トーマス長官は、閉会挨拶の中で、アフリカ大陸全体の持続可能な開発を推進する上で、パートナーシップの重要性について触れ、以下のように述べられました。

「過去30年間、TICADはアフリカ大陸の持続可能な開発を提唱・促進し続ける先進的なプラットフォームへと発展してきました。特に、主要な開発に関わるステークホルダー間の対話を促進し、アフリカの最も差し迫った問題に対処するための具体的な行動を喚起するなど、TICADは重要な役割を果たしています」

本イベントは、AU加盟国、開発機関、国際機関、民間セクター、市民社会等が一堂に会し、盛況のうちに終わりました。

TIACD30年インタビュー記事:

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