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【岡山県:実施報告】JICA海外協力隊帰国隊員1名が、津山市に表敬を行いました!

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2026.10.19

フィリピンの赤レンガと植木鉢(鈴木氏提供)

フィリピンとの縁がつないだJICA海外協力隊、元任地での個展

2026年9月28日、JICA海外協力隊帰国隊員で津山市在住の作陶家、鈴木禎三さんがフィリピンで個展が開催されるのを前に津山市役所を訪れ、光井聡市長を表敬訪問しました。

鈴木さんは、1997年から2000年までJICA海外協力隊の陶芸分野の隊員としてフィリピンのネグロス・オリエンタル州に派遣されました。派遣地のドゥマゲッティでは窯(かま)を使って製品を作り出す「窯業(ようぎょう)」のプロジェクトに従事しました。この協力隊時代の経験は現在の活動の基盤となっており、当時築いた現地とのつながりがきっかけとなり、このたびドゥマゲッティ国立博物館で個展を開催する運びとなりました。

本展は、日本とフィリピンの国交正常化70周年を記念した特別展として開催され、代表作「曜変」などが展示されます。陶芸を通じて、両国の人的・文化交流の歴史を振り返るとともに、JICA海外協力隊をきっかけに生まれたフィリピンとの縁が、今も人と人を結び、新たな交流へとつながっていることを伝える機会となります。

幼少期から育んだ陶芸への思いと津山市とのつながり

鈴木さんは愛知県瀬戸焼作家だった祖父の影響を受け、幼い頃から陶芸に親しんできました。祖父が亡くなった後、陶芸家になることを決意し、備前焼の修行に取り組み、その後海外協力隊に参加し、フィリピンへ陶磁器の職種で派遣されました。帰国後の2002年からは岡山県津山市を拠点に国宝「曜変天目(ようへんてんもく)」の研究と制作に取り組んでいます。

フィリピンでの海外協力隊員時代には、備前焼の技術や魅力を伝えることを目指して活動をされました。当時の現地では赤レンガや植木鉢づくりが中心で、陶芸文化はまだ発展途上でした。そうした中、伝統的な製法を受け継ぐ備前焼と現地の陶芸スタイルには共通する要素が多いことに着目し、鈴木さんは備前焼の普及に取り組まれました。備前焼を現地に根付かせるためには、原材料や焼成環境などさまざまな条件を整える必要がありました。そのため、まずは備前焼に適した土を探すところから取り組んだそうです。現地の資源や環境を活かしながら試行錯誤を重ね、備前焼の技術と魅力を伝えるための基盤づくりに尽力されました。

鈴木さんは海外協力隊での活動を通じて培った柔軟な発想や課題解決力が、現在の作品制作に活かされていると語ります。これまで日本国内の国公立美術館や百貨店等で個展や企画展を開催してきましたが、今回は初の海外での個展となります。

表敬訪問では、光井市長に向けてフィリピンでの個展開催の概要を説明するとともに、幼少期から現在に至るまでの歩みや作品制作への思いを伝えました。市長からは海外協力隊の陶磁器隊員の活動について関心が寄せられ、国際協力や文化交流について意見が交わされました。

津山市とJICAは、草の根技術協力事業や研修員受入事業などを通じて連携を深めており、国際協力や人材育成の分野で協力関係を築いています。今回の訪問は、地域と世界をつなぐ新たな交流の機会となりました。

土づくりの工程(鈴木氏提供)

現地産の電動ろくろを使っての作陶風景(鈴木氏提供)

津山市長への報告の様子

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