【JICA北陸】 大学生インターンを受け入れました!
2025.03.28
JICA北陸では2月3日~28日の期間において、インターンの受入を行いました!
JICAでは、年に2回インターンシップを実施しており、当センターを始めとする国内機関、本部、途上国に所在する在外事務所含めバラエティに富んだインターンシップを提供しております。
※実施方針は各年度によって異なりますので、JICAインターンシップに係る最新の情報は、以下をご参照ください。
https://www.jica.go.jp/about/recruit/intern/index.html
当センターでは1回目は昨年9月に実施しており、今回は2回目の受入となります。全国の大学生・院生から応募がありましたが、選考の結果、今回は地元・金沢大学から4名の学生の受入となりました。
(インターンの皆さん。左から、吉野さん、千田さん、藤井さん、飯島さん)
皆さんそれぞれに国際協力やJICAに関心を持ったきっかけがあり、自身の専門性を活かした活動を行いましたが、インターンシップを通じて「国内においてJICAは何をしているのか?」「国内におけるJICAの役割とは?」という共通の問いを立てているようでした。今回のインターンシップでは、国別研修への同行や福利厚生プログラムへの参加など研修員との関わりに加えて、外国人材多文化共生分野の取り組み、能登半島地震におけるJICAの対応など、JICA北陸が地域の課題や関心とどう向き合っているかを見てもらいました。
以下、外国人材多文化共生分野においてインターン生が参加した活動の一部をご紹介いたします。
今、日本の地方部では人口減少・少子高齢化・人手不足等の地域課題への対応として、外国人労働者の受入が急速に進み、地域経済はもはや彼/彼女達無しでは立ち行かない現状があります。かつて我々が想像した「グローバル化」とは違った形で地域は国際化してきており、地域住民と外国人住民との共生・相互理解の促進は全国的に急務となっております。
JICA北陸では、能登町小木でイカ釣り漁業を担っているインドネシア人技能実習生と地域唯一の高校である能登高校生とを繋ぐイベントを授業内で企画し、インターン生4名にも若い視点から活動に参加してもらいました。
地元の高校生にとって遠い存在だった技能実習生ですが、地域の基幹産業を支える重要な存在であったことや国籍を越えて同じ若者として共通の感性を持っていること、「インドネシア人技能実習生」というカテゴリーではなくお互いを名前で呼び合うような「個人」としての向き合い方に気付いたようでした。
また、福井県は県が主導してタイから介護分野の技能実習生受け入れを進めています。JICA北陸と県社協との共催で、実習生の皆さんが帰国後のキャリアをどのように考えるか、福井での経験を活用してどのように生きていくか、などを考えるセミナーを実施いたしました。タイ人技能実習生と同年代であるインターン生は、PBL(Project Based Learning)の一環として参加した福井大学の学生と共に自身のキャリアを見つめ直していました。
途上国と地域が共通的に抱える課題・関心に対して地域パートナーと共創しながら事業を進めるJICA北陸の姿をインターン生に見ていただきました。インターン生にとって、大学で学んでいる開発援助やそれまで知っていたJICAとは違った側面であり、大きな学び・気づきになったようです。4名のインターン生の感想をいただきましたので、ご覧ください。
・千田 真湖さん(金沢大学 人間社会学域 教育学類)
約3週間、インターンシップに参加させていただきました。活動の中で能登を訪ねる機会が多く、震災のあった同じ石川県に住む者として感じるものが多くありました。JICAは主に途上国支援を行っていますが、「国際協力」の枠組みが曖昧になりつつある中、国内でも活動していることを知りました。途上国からの研修生の受け入れや北陸の技術やノウハウを途上国に届ける取り組みなどを見て、「国際協力」は案外、身近なものではないかと気づくことができました。
また、今回の活動を通して、多くの北陸の魅力に触れることができました。それは、どこかの国でロールモデルとされるような魅力です。JICAの国内拠点が北陸にある理由も、この魅力にあると確信しました。
この3週間、貴重な学びと経験をいただきました。今後この学びを活かせるよう、成長していきたいと思います。インターンシップでお世話になった皆様に心より感謝申し上げます。
・飯島 唯さん(金沢大学 人間社会学域 国際学類)
今回、約一か月のインターンシップに参加させていただき、JICAの研修員受入事業である国別研修や、能登震災に関するJICA北陸としての関わりなど様々な貴重な経験をさせていただきました。この期間を通じて自分の中にあったJICAのイメージが変化し、JICAがさまざまなアクターをつなげる役割を果たしている背景には、全体を俯瞰して見る視点があることを学びました。私自身も改めて自分の生活の中でできる国際協力について考えるきっかけを持つことができたと思います。ありがとうございました。
・吉野 遥香さん(金沢大学 人間社会学域 国際学類)
今回のインターンではJICA北陸の職員の方の様々な業務に同行し、JICAの国内拠点の役目や取り組みについて学生の視点から学ばせていただきました。私自身以前から国際協力に興味があったものの、これまでは国外ばかりに目を向けていたため、このインターンシップは日本国内、そして地元北陸にも目を向けてこれからの国際協力について考える大変良い機会となりました。
また、実際にオフィスや国際協力の現場で働かれるJICA職員の方々の姿を見て皆さんの途上国や北陸地域の課題解決にかける熱い思いなどを知れたことは、今後のキャリアパスを考える上で、国際協力に携わりたいという私自身の気持ちを強くしてくれるものでした。私たちインターンを暖かく受け入れてくださったJICA北陸の皆さん、出張先で出会った関係者の皆さん、たくさんの学びを与えてくださり本当にありがとうございました!
・藤井 咲来さん(金沢大学 人間社会学域 国際学類)
高校時代にJICA関西を訪れ、青年海外協力隊の方のお話を聞いてからJICAに興味をもったため、今回参加させていただき大変嬉しく思います。JICA北陸の職員の皆様には、多くのプログラムのご準備やご指導をしていただき大変感謝をしております。実際に能登や七尾を訪れる中で自分が実感していない国内の課題も多くあることに気づき、これから1人1人が自分事として向き合っていく意識が必要だと思いました。今まで国際協力とは大がかりで難しいことのように考えていたのですが、身近なところから当たり前のことをするだけでも大いに支援になり得ると考えました。これから私は「個が力を発揮できる社会」を目指して、JICAの職員の方のように誰かの困りごとに気づき、行動できる人でありたいと思います。大変貴重な機会をいただき、ありがとうございました。
2025年度は夏期・冬季のインターンシップに加えて、よりフレキシブルに参加可能なJICA北陸独自のインターンシップも実施予定です。ご関心のある方はぜひご参加ください!
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