【石川県】ホンジュラスでまちおこし支援プロジェクトがスタートしました!
2025.04.16
コパンルイナス市内の機織体験を視察した際の様子。今後、エコミュージアムの構成要素としてコパンルイナス市の観光資源となることが期待されています。
JICA草の根技術協力事業として、石川県にある公立小松大学の「エコミュージアム構想による市民参加型まちおこし支援プロジェクト」が、2年間のプロジェクトとして2025年1月より始動しました。
実施団体である公立小松大学では、2023年4月に、国内外の文化資源に関する次世代型の調査研究や文化遺産の保存等の国際協力を推進することを目的として、「次世代考古学研究センター」を設置しています。そのセンターでは、世界遺産「コパンのマヤ遺跡」の発掘調査・修復保存事業をホンジュラス国立人類学歴史学研究所と共同で実施中である他、これまでも調査研究や交流事業など、さまざまな活動を実施して来ています。
プロジェクトの対象地域である、コパンルイナス市の風景。
コパンルイナス市で開催したエコミュージアム推進会議の様子。地域住民にプロジェクトの概要を理解してもらうために今後も定期的に開催されることが予定されています。
今回のプロジェクトの対象地域であるホンジュラスのコパンルイナス市は、古代マヤ文明の世界文化遺産「コパンのマヤ遺跡」を有し、国内外から遺跡を訪れる人々を対象とした観光が主要な産業となっています。
一方で、コパンルイナス市を中心とする地域にはコパン遺跡以外にも歴史的な文化や雄大な自然といった、多様な観光資源が存在しているにも関わらず、観光客はコパン遺跡への訪問が中心となっており、観光資源が有効に活用されていないという課題もあります。観光を生業とする地域住民の収入向上や観光業に携わりたいと考えている地域住民がより参入しやすい環境を整えていくために、行政・ホテル・レストラン・商店などが連携を図り地域一体となった観光振興が求められています。
そこで、本プロジェクトでは、それらの課題解決に向け、地域に眠る観光資源の掘り起こしを行い、市全体を一つのエコミュージアムと見立て、地域の多様な文化・自然資源を活用する「まちおこし」を通して、地域住民の生活向上につながる新たな観光開発の仕組みを構築することを目的としています。
本プロジェクトにより、コパンルイナス市の観光振興が促進されることが期待されます。
コパン遺跡セプルトゥーラス地区での調査の様子。今後、コパンルイナス市の新たな観光マップの作成に向け、文化・自然資源の調査を行っていきます。
scroll