青木由香さん(NPO法人アレッセ高岡) 第3回社会還元表彰 大賞受賞!

2025.09.19
JICA では、2023年から国内外で公私問わず社会課題の解決に取り組んでいるJICA海外協力隊経験者を表彰する『帰国隊員社会還元表彰』を実施しています。今年7月、JICA本部にて第3回となる表彰がおこなわれ、受賞者7名の中から、富山県高岡市を拠点に活動するNPO法人アレッセ高岡の理事長を務める青木由香さんが大賞を受賞しました。
NPO法人アレッセ高岡は、富山県西部を中心に、外国ルーツの子どもの学習支援、進学情報支援、市民性教育に取り組むなど、多様な背景を持つ子どもたちが地域コミュニティで自己実現し、活躍できる環境づくりに貢献しています。
青木さんおよび同NPOは、富山県内の自治体、企業、各種団体との協働事業「共創の未来とやま」においても専門性を発揮し、分野を超えた連携事業の発展に寄与しています。受賞後には、富山県庁および富山県教育委員会、それに地元高岡市への表敬を行い、今後も外国ルーツの若者たちが必要とする支援や活動に尽力する決意を新たにされました。
富山県庁 地方創生局への受賞報告の様子
青木さんの活動の特色ともいえるのが、地域社会への参加について学び、自分に何ができるかを主体的に考える「市民性教育」の実践です。
文化的・言語的に多様な背景を持つ若者たちは、支援されるばかりの対象ではなく、地域の担い手として活躍が期待される存在でもあります。彼らに市民性について考えてもらい、地域活性の一員となれるような場の提供・機会の創出を実践していることも、大賞受賞に繋がった大きな要因だと思われます。
青木さんの地元でもある高岡市は、土蔵造りや千本格子の家並みといった伝統的な建物が残る趣ある地域です。古く根付いた貴重な文化がある一方で、時代の変化に保守的な姿勢があるのも事実だといいます。だからこそ高岡の地から多文化共生を推進していくことに意義がある、と力強くコメントする青木さんの姿が印象的でした。
大賞受賞を通過点として、これからも一歩一歩、青木さんとアレッセ高岡の歩みは続きます。
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